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2010.7/5 | 制覇 1982年。監督 中島貞夫。脚本 中島貞夫、西沢裕子。 出演 三船敏郎、岡田茉莉子、菅原文太、若山富三郎、鶴田浩二、小林旭。 |
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◆後始末をしっかり! | 「いいから、行ってらっしゃい。 人間、後始末が大切なんだから」 |
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制覇 |
広域暴力団 谷口組組長の田所(三船敏郎)が心臓の発作で倒れ、息子の高岡健二がかけつけるのだが、彼は倒産した会社の清算をしなくてはならない、そんな息子に組長の妻であり母であるひろ子(岡田茉莉子)が云うセリフです。 直接的な意味では、倒産した会社の清算をしっかりやるようにということです。 何でもものごとは、着手するのは容易いが成功したにしろ、失敗したにしろ、その後始末をきちんとしなければいけません。 後始末をきちんと、しっかりするということで、次のステップに向う気持ちの整理や心がけができます。ときには、反省することも必要ですし、整理することで、その経験を自分自身の血や肉とできます。 という理由で、次の成功へのステップとして、必要ですので、ぜひ、心がけてみてください。 東映やくざ映画は、高倉健、鶴田浩二らの任侠路線から、「仁義なき戦い」等の実録路線、そして、「日本の首領」など、やくざの家族を描くように変質してゆきました。 しかし、その流れの過程にある作品は、殆ど失敗だったとしかいえません。観客は、やくざ映画に家族を描くことに期待していません。 この後、陣内孝則らのネオチンピラの時代を経由して、「極道の妻たち」が登場します。 本作は、そこへの繋ぎとしての役割を果たしたように、組長の妻役の岡田茉莉子の役柄からみてとれます。 「極道の妻たち」の妻は、確かに家族ですが、子供等と違い、妻は亜やくざともいうべき存在です。従って、過去の東映やくざ映画の遺産をひきついでゆくことができ、成功するということになります。 後期の東映ビデオ「極道の妻たち」の主役である高島礼子は、殴り込みにまで行く始末です。 本作では、過去東映ヤクザ映画を背負っていた鶴田浩二、菅原文太、若山富三郎、小林旭、梅宮辰夫、丹波哲郎、町田京介らの東映ヤクザ映画の常連が脇を固めています。そこに、懐かしさとともに、年老いた彼等を見ることになります。そして、時代が変わりつつあることを実感します。 ひろ子が四代目を継ぐことになった獄中の河上の妻に云います。 「いい悪いじゃないんよ。 わたしたち好きで、あんな男たちと一緒になっちゃったんだから・・・」 いま本作を見、こんなセリフを聞くと、しっかりと「極道の妻たち」へ繋がっていることがわかります。 |
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