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2011. 1/ 5 | 昭和残侠伝 吼えろ唐獅子(第8作) 1971年。監督 佐伯清。脚本 村尾昭。出演 高倉健、池部良、松方弘樹、松原千恵子、鶴田浩二。 |
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◆筋を通す | 「納得がいかねぇこともあるでしょう、 でも、この渡世で生きてる限り、 踏み外しちゃならねぇ道ってものがある」 |
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「昭和残侠伝」シリーズを始めとする任侠時代のやくざ映画は、義理と人情、そして筋を通す、ということが重要なポイントです。しかし、それはやくざに限ったことではなく、現代人にもいえることです。 筋を通した生き方をすることは、きちんとした生き方をするということにほかなりません。本来、ひととして最低限の生き方かもしれません。 しかし、その筋目というのが、現代では、個人差があったりするので、難しいのですが、やくざ世界では、それは絶対的な揺るがないものでした。 「仁義なき戦い」シリーズに代表される実録時代を経過し、「極道の妻たち」シリーズになると、この筋ということが重要視されてきます。極道の妻が筋目をきちんと通すということで映画世界が構築されていたように思います。 本作は、「昭和残侠伝」シリーズも末期の作品です。従って、任侠の花ともいえる藤純子は既に引退を表明してしまっており、日活から松原千恵子を借りてきて、ヒロインに据えています。しかし、それはそれで正解の配役だったようにも思えます。青春ドラマの一時代を築いた彼女の透明感のある存在が心地よさを与えています。 シリーズ全般に言えることですが、合理主義の新興勢力(やくざだったり、企業団体だったりしますが・・)が反義理と反人情で台頭しようとするのを昔堅気の人情で阻止するという構図をみてとれます。 昨今のリストラ、合従連衡、事業仕分け等々が正義としてはびこる現代にこういった生き方はどのように映るのでしょうか。人々が生きていて良かったと思える社会にすることが第一です。 旅人の花田秀次郎(高倉健)が一宿一飯の義理で、無理やり親分の女にされてしまった光川環世とその恋人である松方弘樹の駆け落ちの追っ手となります。その途上で地元のやくざも絡んできて、貯まり貯まった鬱憤を殴り込みで晴らす、というストーリーです。 そこに達するまで、筋目を通すということを金科玉条のごとく大事にして処してゆきます。 ラスト、本シリーズの特長である、花と風のコンビ。殴り込みの道行き。 流れる唐獅子牡丹の唄。さらに助っ人で鶴田浩二が参加します。 死んでしまう池部良。傷ついた高倉健を支え、立ち去る鶴田浩二、という構図です。 昔の恋人役の松原千恵子と高倉健の別れと再会のシーンも良かったし、病で命を落とす光川環世、その場で殺されてしまう松方弘樹のエピソードも泣けます。 |
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