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2009. 9/15 新網走番外地 流人岬の決斗(第2作)
1969年。監督 降旗康男。脚本 村尾 昭。出演 高倉 健、志村喬、大木実、土田早苗。
 
◆人を信じる 「人を信じることもできない不純な私。
 誰がついてこようか・・・」
 

新網走番外地
流人岬の決斗
網走番外地」全10作の好評を受けて、「新網走番外地」シリーズがスタートしました。
その第1作はマキノ雅弘、第3作は佐伯清が監督でしたが、残りの6作は、後年コンビを組んで数々の傑作を生み出すことになる降旗康男が監督します。そのコンビの第1作が本作です。

舞台は、網走から四国の港町へ移り、塀のない刑務所です。
主人公の末広勝治(高倉健)ら受刑者は、造船ドックで勤労奉仕をさせられます。造船ドックの坪島社長(志村喬)が、町民たちの反対を押しきって、受刑者の更生の場にと自身のドックを提供しました。

同じ土地の江崎造船社長の江崎は、そのドックの乗取りを画策し、土地の暴力団矢頭組と結び、悪辣な乗っ取り手段をとります。

末広ら受刑者は、刑務所の近くで起った火事現場から子供を救い出します。そのことで町民たちの彼らに対する危惧の念を払い去さられます。

その事件で火事の消火に出かけたまま帰らない末広らに対して、坪島社長が彼らを信じきっていなかった自分に向って語るセリフです。

江崎は、同じ受刑者の川地(大木実)を刺殺し、坪島にも重傷を負わせることになります。そこで怒った末広は、網走行きを覚悟し、白刃が抜きます。

世の中は、人を信じて生きて行かなければ成り立ちません。それが社会が成立する前提条件です。

しかし、人の本音の部分までは見透かすことは、なかなかできません。案外、みな見かけだけ信じているフリをしていて、世の中が回っているのかもしれません。

元々信じていた人に裏切られることがあると、以後、信じることができなくなってしまうことが往々にしてあります。

従って、人を信じるのなく、人を信じたい、という前向きな気持ちを常にもち続けることが大切なのではないでしょうか・・・

ビジネスにおいても然りです。ビジネス相手の会社の人間、自分の会社の人間、信じたいという気持ちをもつことで、きっとうまくゆきます。ビジネスにおいても、人と人が向き合って仕事をするのですから・・・

ちなみにこのコンビは、以降、「
冬の華」、「駅 Station」、「夜叉」・・・といった傑作を生み出してゆくのですが、そのコンビの第1作として記憶されます。
従って、それまでの「
網走番外地」シリーズとはタッチが異なり、降旗監督らしい情感描写が現れてきます。

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