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2008.11/ 1 人生劇場 飛車角と吉良常
 1968年。監督 内田吐夢。脚本 棚田吾郎。出演 鶴田浩二、辰巳柳太郎、高倉健、藤純子、若山富三郎。
 
◆腹を据え、やり通す 「人間、肝っ玉さえすえれば、怖いものはないんだ」(青成瓢太郎)

「男がこうと思ったことは、とことんやりなせぇ」
(飛車角)

「角さん、生きるってことは、楽しいねぇ」
(吉良常)
 
人生劇場 飛車角と吉良常
人生劇場
飛車角と吉良常

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人生劇場 飛車角と吉良常
予告編
 
東映の任侠映画の始まりも「人生劇場 飛車角」(監督:沢島 忠)と云われていますが、本作は、仁侠映画絶頂期に内田吐夢が監督した作品です。
当時の任侠映画とは、ちょっと毛色が異なりますが、内田吐夢監督らしい文芸色が濃い重厚な作品になっています。

本作に先立ち、東映で映画化された「
人生劇場 飛車角」(監督:沢島 忠)と飛車角(鶴田浩二)、宮川(高倉健)のふたりは、同じ配役での尾崎士郎原作の「人生劇場 残侠篇」の再映画化です。
タイトルに吉良常も配した「
人生劇場 飛車角と吉良常」となりました。
そのほか、吉良常には、辰巳柳太郎、おとよに藤純子、青成瓢吉に松方弘樹。

いくつかのセリフを挙げましたが、映画は一貫した信念にもとづいており、その中のセリフです。

最初のセリフは、「人生劇場」の主人公である青成瓢吉(松方弘樹)の父親である青成瓢太郎(中村竹弥)が幼少時の主人公に向かって、銀杏の木に初めて銃を握らせ、発砲させたときに云うセリフです。

次は、出所した飛車角(鶴田浩二)が、世話になった小金一家の親分(若山富三郎)の墓前で同じ女おとよ(藤純子)に惚れてしまった宮川(高倉健)に向かって云います。

そして最後は、吉良常(辰巳柳太郎)が臨終間際に青成瓢吉や飛車角の前で呟くものです。

この映画では、当然殴りこみシーンもあるのですが、おとよを間に飛車角と宮川の三角関係が描かれます。ラストシーンで、殴りこみにゆく飛車角は、追いすがるおとよを振り切って、殺害された宮川の遺体を発見します。

そこから画面が、カラーからモノクロに一転します。殴りこみのシーンはモノクロで通され、終わって、おとよが再登場するシーンからカラーに戻ります。

内田吐夢監督は、意図的にやくざ映画のメインである殴り込みのシーンのみモノクロ映像にすることで男と女の三角関係を描く映画であることを主張しました。たぶん。

そういった映画ですが、男の生き方に関わるセリフも満載でした。
筆者も数十年前に小説を読んだきりなので、尾崎士郎の原作の小説にあるセリフなのか否かはわかりませんが、成長小説の特長である、人生前向きに生きることを説いています。

前向きに、楽観的に生きること、それが人生をよく生きる普遍の真理です。

もうそれ以上コメントしても野暮になりますので、今回は、これにて終了です。

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