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2010.4/20 | 安藤組外伝 人斬り舎弟 1974年。監督 中島貞夫。脚本 松田寛男。出演 安藤昇、菅原文太、梅宮辰夫、渡瀬恒彦、片桐夕子。 |
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◆負けないために | 「その頃、兄貴(安藤)はよく言っていた。 気で殺し、身体で殺せと・・・」 |
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異色の俳優である安藤昇は、戦後の混乱期、法政大学出身の渋谷のやくざだった。そんな経歴をもっています。やくざ廃業後、俳優として松竹にはいり、その後東映に移籍し、「男の顔は履歴書」(1966年)等の加藤泰監督の3部作に出演しました。 その時代の任侠映画では、ほとんど出番がなかったのですが、実録路線に移ると、「やくざと抗争 実録安藤組」(1972年。監督 佐藤純弥)、「実録安藤組 襲撃篇」(1973年。監督 佐藤純弥)、そして、本作と彼の半生を描く実録映画に主演します。 本作では、安藤組の興亡を彼の舎弟である日向謙(実名は、花形敬。後年の陣内孝則主演の「疵」も彼を描いていました)の生き様に重ねて描いています。 冒頭、M大ラグビー部の日向と喧嘩をするK大剣道部の合田(梅宮辰夫)のシーンから映画は始まります。 飲んだくれで暴走気味の日向を始めとし、安藤自身も懲役を課せられ、先に出獄した日向は、渋谷の対立する組によって殺されてしまいます。 新しいアイロンを購入した帰り途でアイロンを片手に死んでゆきます。 日活ロマンポルノ出身の片桐夕子が彼の情婦役ですが、彼女が洋服にアイロンをかけるシーンが伏線として二度ほど登場しています。 そして、組員が次々と殺されてゆき、一人の遺体の前で仮出所の安藤にその母親が云います。 「いつまで人を殺し続けるのか」、と・・・ そのシーンに、「その3ヶ月後、安藤組は解散した」、というテロップが流れ、あっけなく映画は終わってしまいます。 さて、冒頭の紹介したセリフ、というよりもテロップですが、安藤組が順調に勢力を伸ばしてゆくシーンに流れるものです。 安藤昇が語ることばは、自身の経験から発せられ、命が吹き込まれているようにいつも感じます。 やくざ同士のみでなく、会社間、人間間、相手に勝とうと思ったら、まず「気で殺し」、ということ。 気で負けてしまったら、当然のことながら、実際にも負けてしまいます。 負けないことが勝つこと! |
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