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2010.11/ 5 県警対組織暴力 その1
1975年。監督 深作欣二。脚本 笠原和夫。出演 菅原文太、松方弘樹、梅宮辰夫、山城新吾。
 
自ら動く生き方を
 覚えよ!
班長、畑は、自分で耕すもんですけん。
 広谷に直接会われたらどうですけん
 
県警対組織暴力
県警対組織暴力

地域のやくざ撲滅対策で新たに着任した海田警部補(梅宮辰夫)が、部下の久能刑事(菅原文太)にやくざの広谷(松方弘樹)のことを尋ねると、久能はこういって断りました。

本作は、「
仁義なき戦い」5部作の直後に作られた、異色のやくざ映画です。
監督の深作欣二は、この時期フル回転の仕事ぶりでした。「
仁義なき戦い」の対極に位置する、もうひとつの傑作です。

「仁義なき戦い」では、ほとんどの俳優陣がやくざ側から警察側にクラ替えです。そこがまた面白い。

【県警】海田(梅宮辰夫):会話の中で「ボク」なんて言葉使いをするエリート官僚。
       しかし、「
不良番長」、「仁義なき戦い」の悪魔のキューピーの面影がチラホラ。
    久能(菅原文太):やくざと癒着している刑事です。本作の主役。まあ、こちらは適役。
    (山城新吾):このひとも刑事なのですが、やくざの役でも刑事の役でも全く同じ演技。
       ここまで徹底しているとスゴイ。

【やくざ】広谷(松方弘樹):本作も直情まっしぐらのやくざを演じています。
    (室田日出男):刑事の山城と同級生のやくざですが、
          悲運にも彼を殺害することになってしまいます。

警察や企業等の組織では、ひとが上司の指示で動きます。それが組織を組織として継続させているわけです。

しかし、ふつうの社会、とくに地域社会では、ひととして、どのような行動をしたらよいか、考えると、やはり自分に関わることは、自分で動かないとダメです。

それが明確になる時期が定年退職です。それまで会社員だったひとは、退職とともに家庭や地域社会に放り出されます。

その後、家で粗大ゴミとして生きるにも、独立起業するにしても、地域ボランティアで活動するにしても、まず自分が動かなくてはうまくゆきません。

とくに企業で管理職であった方は、気をつけてください。退職してしまったら、あなたの部下はもうおりません。

自分の知りたいことは、自分の足で歩き、自分の目で見、知るしかないのです。セリフのように自分の畑は自分で耕しましょう

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