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2012. 8/19 日本女侠伝 侠客芸者(第1作)
1969年。監督 山下耕作。脚本 野上龍雄。出演 藤純子、高倉健、若山富三郎、桜町弘子、金子信雄。
 
◆組織は、心を一に 「俺たちは石炭と取っ組んでるんだ。
 ひとつ山ん中で人間同士がごたごたしてたんじゃ、
 この取っ組みは、勝てっこねぇんだ」
 
日本女侠伝 侠客芸者
日本女侠伝 侠客芸者

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日本女侠伝 侠客芸者
予告編
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藤純子の東映任侠映画の3つの主演シリーズのうちのひとつ「日本女侠伝」シリーズの第1作です。本シリーズは、全5作品が製作されました。
本シリーズの特長は、「緋牡丹博徒」等と異なり、主人公はやくざでなく、堅気です。そのことにより、シチュエーションが異なり、新しい魅力も生まれています。

冒頭のセリフは、信次(藤純子)が初めて花田炭鉱を訪れたときに、前の親方の遺言として島田清吉(高倉健)が語ります。

企業等の組織は、一枚岩で事に当たらなければ、勝てない、ということです。
組織の役員をはじめ社員が同じベクトルでビジネスを推進することは大切です。
ところが組織は、人間社会、個々の欲望が存在します。

太平洋戦争の特攻のように、御国のためといって自らの命を捨ててゆく精神はもはや現代において存在しません。とすると組織の個々の構成員の出世等の欲望のための派閥も現れてきて、ベクトルがあちらこちらに向いてしまうことになります。当然敵も同じ状況にあるのですが・・・

とにかくあちらこちらに向いたベクトルを最終ターゲットに合せられれば良しとしなければならない現代。それを目指しましょう。

山口組の組長であった田岡一雄は、自著「山口組三代目 田岡一雄自伝」の中で、草創期の山口組について、次のように云っています。

山口組が鉄の団結力をもつというならば、
それは日常生活における愛情の分け合い以外のなにものでもない。


本作は、明治末期の博多を舞台に博多芸者(馬賊芸者)の信次(藤純子)と花田炭鉱の島田(高倉健)を軸に、大須賀炭鉱社長(金子信雄)が花田炭鉱を奪略しようと仕掛けられたダイナマイトで命を失った仲間のため、島田が殴り込みにゆく、というのが大筋です。

しかし、本作は、定番の殴り込みもありますが、実は任侠映画の形を借りた、藤と高倉のメロドラマです。数々のふたりのやりとりのシーンが印象的です。
青の不動明王の刺青を見せる殴り込みの高倉と赤毛の連獅子を踊る藤を交互に映す変則バージョン。

ラスト、惚れた高倉を失った藤が涙を流しながら化粧をし、元の芸者世界へ回帰するシーンで終わります。

その他、こんなセリフもあります。

「遊びってのは、ねぇ、兄さん、心意気だ。それくらいのことが判んないのかい」

芸者遊びの不足の花代を払う払わないで揉めたときの信次のセリフです。

遊びでも仕事でも精魂を傾けて、ものごとに当たることで楽しさ、喜びも生まれてきます。仕事、とくにつまらない仕事でも、自分なりに工夫を凝らすことで有意義なものにも成り得ます。そんな心構えも大切ではないでしょうか。

「どうせ死ぬなら、桜の下よ 死なば屍に花が散る」

本作では、藤純子が侠客ではないので(タイトルの侠客芸者に偽りありですが)、殴り込みは、高倉健ひとりです。その道行きは、主題歌ではなく、上記の詞を口ずさんで向かいます。

これは、本編の中でも謡われ、藤純子が舞を踊る「田原坂」の中の歌詞です。

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