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2011. 9/ 1 安藤組外伝 掟
2000年。監督 梶間俊一。脚本 武知鎮典。 出演 岩城晃一、中野英雄、本田博太郎、永島瑛子、安藤昇。
 
◆明日を考える、考えない 竜崎「明日を考えたら、やくざはできねぇよ」
島本「明日を考えなかったら、ひとりずもうになっちまう」
 
安藤組外伝 掟
安藤組外伝 掟

佐久間組組長を殺った植松一家の竜崎(岩城晃一)は、16年の刑期を終えて 出所してくる。その彼を待っていたのは、保身のために植松一家から 佐久間組に鞍替えした、舎弟の島本(本田博太郎)だった。 いまは勢力を伸ばした佐久間組の島本から、竜崎は所払いを言い渡される。そのふたりが交わすセリフです。

一匹狼となってしまった竜崎が、かつての中途半端だった自身(佐久間組組長を殺害した際に子分は見逃した)に決着をつけるために子分たちを殺してゆく、 といったハードボイルド調ではありますが、なかなか面白い作品です。

竜崎の本来のやくざの生き方、島本の企業人のような生き方。明日を考え、自分の立場を整え、自分の仕事を作り出す、企業でも よくあるケースです。企業人すべてそうとは限らないのですが、その論理で企業は動いていると 思った方がよい。筆者は、そういう処世を薦めているわけではありません。

世の中には、いろいろな考えの人間がいることを知った上で、 義を通して生きられるとよい、またそれを目指してほしいと考えます。

植松一家の姐(新藤恵美)が跡目を継いだ、頼りない実子に云います。

「あの人(植松一家総長)は、ただ我慢していたのさ。
 自分の揺らぐ心を油汗流して、ねじ伏せていただけ。
 父さんは人よりちょっと我慢が強かった、あの人はそれだけで人間の勝ち負けが決まるって
 知っていた」

こちらも良いセリフですね。世の中、我慢も大切です。

年老いた安藤昇がちょっと出ていますが、
貫禄というよりも太ってしまい、かつての切れ味が感じられないのが残念!


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