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2012. 5/12 女渡世人 おたの申します
1971年。監督 山下耕作。脚本 笠原和夫。 出演 藤純子、菅原文太、島田正吾、三益愛子、待田京介。
 
分をわきまえて生きる 姐さん、やくざは日陰の花だ。
 日向に咲こうなんて考えたら、
 てめぇがみじめになるだけですよ。
 どんなに日陰に咲こうと、
 おめぇさんの花の美しさは、
 わたしにはわかってます
 

女渡世人 おたの申します
女渡世人
おたの申します

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藤純子は、東映任侠映画の花として、 最盛期に3つのシリーズを抱えていました。
緋牡丹博徒」、「日本女侠伝」、そして本作の「女渡世人」です。
本シリーズは、彼女の引退のため、2作品のみですが、「緋牡丹博徒」と異なる出自・役柄を設定できるため、違った趣きのあるシリーズとなっています。

冒頭のセリフは、、旅先で知り合った渡り床職人の音羽清次郎(菅原文太)が上州小政こと太田まさ子(藤純子)を諭すものです。

上州小政は、博徒南田一家の賭場で梅田の銀三(待田京介)に殺害された、宇野の船宿浜幸の息子の博奕の借金を渡世上の義理から取り立てにゆくことになる。

浜幸の親方である幸作(島田正吾)と盲目の妻おしの(三益愛子)は、借金の返済のために、船宿の権利証を担保に金融業者から金を貸りようとし、遊郭建設を企む滝島組の手に権利証を渡ってしまう。

それを取り返そうとする幸作も殺害され、滝島組の客人の銀三に弟を殺され、彼を捜し続けていた音羽清次郎(菅原文太)と共に、小政は滝島組へと殴り込んでゆく。

あらすじを記すると、こんな内容ですが、
そこは、笠原和夫の脚本なので、渡世の義理人情、親子の情、男女の慕情といった濃密なセリフ・描写がちりばめられています。

渡世に生きる小政と市井の女たち、同じ女でも生きる世界が違うことが描かれます。

人はそれぞれ自分の生きる場所がある。その場所で精いっぱい生きてゆくと、
きっと陽の目をみることができるはずです。
また、そう信じて生きることで張り合いも生まれます。
分をわきまえて生きることが幸せへの近道です。

違う世界に足を踏み入れる望みもあるでしょうが、なかなか成功することは難しい。
ちょっと悲しいことですが・・・
筆者が学生時代に、工学部の教授が授業中に筆者を含む学生に、こんなふうに云ったことがありました。

工学部を卒業し、異なる分野に挑もうなどと余計なことを考えるな、普通に企業に就職し、仕事をするのが一番だ。

殆どの人は、そうするだろうし、そうすることが無難です。それを云いたかったのです。

本作品では、涙する藤純子、指を詰める藤純子が見られます。
後者は、見たくないシーンですが、それも含め、任侠末期の作品のために全体的に凄絶な作品に感じました。


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