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2010. 9/20 シャブ極道
1996年。監督 細野辰興。原作 山之内幸夫。脚本 成島出。出演 役所広司、早乙女愛、渡辺正行
 
◆若者の使い方 厳竜組組長
「若いもんは、伸ばして使うもんじゃ」

真壁
「若いもんは、酔わせて使うもんじゃ」
 
シャブ極道
シャブ極道
実は、本作は東映作品ではありません。大映作品です。しかし、東映っぽさ、すなわちバタ臭くもあり、なかなか面白かったので、とりあげてしまいました。

また、ビデオ化の際に、タイトルの”シャブ”ということばが、映倫にひっかかって改名しなくてはならなくなり、
また長尺(2時間46分)のため、2作品に分け、「
大阪極道戦争 白の暴力」、「大阪極道戦争2 白のエクスタシー」の2本となりました。そして、キネマ旬報ベスト10にも選定された作品です。

厳竜組のイケイケの真壁五味(役所広司)は、大組織の松田組の幹部である神埼の女であった鈴子(早乙女愛)を奪い、自分の嫁にしてしまいます。その折に組長が組間の問題を片付け、そばに居た若頭に云うセリフです。

実は、この後、組に命を預ける真壁が必要なときがくる、といったことも云うのですが、実際は、博奕の借金を帳消しにするために、組長は真壁によって引退させられてしまうのですが・・・

会社を大きく成長させたり、時代を先に進めるときには、やはり若い力が必要だと思います。

会社は、経験を積んだ年長者をトップに組織が形成されています。となると、過去に経験したことのない、従来の考えからはみだしたことをしようとすると、自動的にストップがかかってしまいます。年長者が、それを抑えてゆくと成長は、おのずと緩やかにならざるをえません。そこをうまくコントロールして、若い力を使えないと、大きく成長しない、といえます。

時代も同じように、若い力が時代を推し進めてきました。例えば、幕末維新の時代は、良い悪いは別として、坂本竜馬や薩長の志士たちが天下国家をひっくり返しました。

年長者は、若者をうまくコントロールする役目を果たし、既存の考えに捉われることなく、その力を活用することが大事です。

もうひとつのセリフは、永年彼に仕えた若頭の下村(渡辺正行)が、シャブ取引の最中に殺されてしまい、真壁が彼の棺の中から豚の内臓をつかみだし、彼の子分を鼓舞するときに云うセリフです。

これも真実。
若者は、勢いで行動することができます。そういったところまでボルテージを高めてあげて、使わなくてはいけません。また、そうすることで生きてくる。さらに、後になって、それが若者の彼らの血や肉になります。

映画は、真壁とその子分だった下村、鈴子を軸に、組長に成り上がり、下村を失い、シャブに固執する彼は大組織に向ってゆく、というふうに展開してゆきます。とくに3人の絡みの芝居がよくできています。

3時間弱の長尺の作品ですが、テンポよく、話が展開するので、その長さを感じない出来となっています。

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