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2013. 12/ 5 人生劇場 新飛車角
1964年。監督 沢島 忠。脚本 笠原和夫。出演 鶴田浩二、佐久間良子、志村喬、長門裕之。
 
◆侠客の信条 足助親分「角さん、おめぇさんの云う侠客ってのは、どんなもんだね」
角太郎「へぇ、時代遅れかもしれませんが、
 こう、花火のように、パッと開いて、パッと散る男の心意気だ、
 と思っておりやす」
足助親分「そうだよ。男を磨くのに、
 新しいの、古いのって区別なんかあるもんかね。
 あっしはね、六十を越す今日まで、恥を知れ、面を守れ、
 これを信条に生きてきたんだ。
 角さん、侠客道っていうのは、消えてしまうような、
 そんなケチなもんじゃねぇよ」
 

人生劇場 新飛車角
人生劇場 新飛車角

太平洋戦争の敗戦で昔からの侠客がいなくなった時代に、ひさしぶりに吉井角太郎(鶴田浩二)は、本当の侠客の足助親分(志村喬)に出会います。
喜ぶ角太郎に向かって足助親分が侠客について尋ねるシーンのセリフです。

東映やくざ映画の嚆矢といわれる「人生劇場 飛車角」シリーズの3作目「新飛車角」は、吉井角太郎という主人公で作った笠原和夫のオリジナル脚本です。
しかし、これが終戦直後、敗戦の時代における社会、個人を描いています。
しっかりとした沢島演出と美術セットが鶴田浩二と佐久間良子の、やくざ映画というよりもメロドラマを盛り上げています。

さらにストリップ一座の興行主の中西(長門裕之)がまゆみ(佐久間良子)との別れ際に云います。

「人間、いざっていうときにはな、頼れるもんは、神さんでも何でもあらへん、自分の意志や」

現代人は、恥も外聞もなく、心の赴けくままに自分の感じたことを云って、行って生きているように思えます。人として恥じることは避け、人としての体面を保つ、そんな生き方がよいというセリフです。

ビジネスにおいても、金銭や栄達のみを行動の基準をたてるのでなく、大きな眼で地球や社会にとって、どうなのか、といった視点も加えてほしいものです。いま、そんな時代ではないでしょうか。しっかりとした「意志」をもつことで、それは可能になります。


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