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2009. 8/ 1 修羅の伝説
1992年。監督 和泉聖治。脚本 黒田義之。出演 小林旭、陣内孝則、ルビーモレノ、平幹二朗。
 
やくざ以上に
    汚いやつら
てめえら、つるんとした顔してよ、腹ん中は、やくざ以上に汚ねえんだよ。
 やくざってもんはよ、身体張って、ひとの命を殺るが、
 てめえらは、懐手してな、ニタニタ笑いながら、ひとの命を・・・
 
修羅の伝説
修羅の伝説
勝目梓原作(「掟の伝説」)のやくざ映画であるということが、珍しい一作であり、現時点で最後のやくざ映画です。「極道の妻たち」シリーズを除いて。当然、プロデューサは、藤純子の実の父親であり、東映やくざ映画の産みの親でもある俊藤浩滋。

というわけで、過去の作品の集大成ともいえる内容です。

笠部組(親分は、三木のり平)と小田一家(親分は、室田日出男)が対立する中で小田一家のバックには、大物政治家や関東の大組織がついており、そこに立ち向かう笠部組若頭の大滝(小林旭)の生き様を描いています。

面白いのは、あちこちに過去の作品の面影を見つけることができることです。

刑務所帰りの陣内孝則は、足を洗ったにも関わらず、恩義を感じ、大滝の助っ人をして、命を落とします。
これは、「
昭和残侠伝」の花田秀次郎と風間重吉です。

大滝に情報を提供するマル暴の刑事の平幹二朗。こちらは、深作欣二監督の「
仁義の墓場」や「県警対組織暴力」を彷彿とさせます。

また、ドスを片手に殴りこむ道行きには、小林旭の唄う「雪散華」が流れ、まさに「
昭和残侠伝」の高倉健のごとし。

その他、関東の組の幹部としてビートたけし、三木のり平親分を殺害するヒットマンとしてジョニー大倉、等々、いろいろ役者が登場して、見所があります。

大滝は、敵対する小田一家の組長を殺害し、その直後、チンピラに撃たれてしまうのですが、大滝の情婦だったルビーモレノが彼に代わり、黒幕の大物政治家を殺すラストシーン。

なんとなく盛りだくさんで、面白そうだと思いませんか。

さて冒頭のセリフですが、大滝が政治家の秘書の西岡徳馬を殺害するときのセリフです。

世の中、眼に見えない暴力もあり、それを皮肉って語っています。
決して、やくざを肯定しているわけでは、ありませんが、人の世、さまざまな悪人がおり、彼らの踏み台にされない生き方をする必要があります。

とくに企業は、巨大になればなるほど、義理や人情といった人間性が組織の中から欠落してしまいます。注意が必要です。
よく社員を犠牲にしても企業を存続させなければ、という発言がありますが、そうでなく、多数論理で多くの人を生かすために企業存続を図るのであり、絶対地位としての企業が存在しているのでは、ありません。

企業は、人なり、です。

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