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木枯し紋次郎と歩く!背を陽に向けたビジネス道
2014.12/ 5 六地蔵の影を斬る
第1期 6話 舞台:水戸街道取手 演出:森一生 共演:佐藤允
  「知らず知らずのうちに巻き込まれてしまんもんだな、渡世ってやつは。
 七面倒なこった」
 

 

木枯し紋次郎(中村敦夫

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本作品は、大映の監督の森一生の演出、黒沢映画を撮ってきた宮川一夫の撮影という映画クラスの作品です。ということで、期待度大でもありました。

独りで生きてゆく紋次郎が、本人の意志に関係なく、世間のいざこざに巻き込まれてゆくことでストーリーが展開されるのですが、それをセリフとして語っています。世の中、そんなものでしょう。
所詮一人で生きてゆけない世の中、人生です。
だからといって、積極的に関わってゆく必要もありませんが、否応なく引き込まれてしまう。

このセリフは、紋次郎の命を狙う同業のヤクザ 小判鮫の金蔵(佐藤允)と交わす
以下の一連の会話の中のものです。これは、原作にも登場します。

紋次郎「知らず知らずのうちに巻き込まれてしまんもんだな、渡世ってやつは。七面倒なこった」
金蔵 「おめえさんの生きがいってのは、何んだい」
紋次郎「そんなものありゃしねえ」
金蔵 「だったら、おめえさん、何んのために生きてんだい」
紋次郎「今は、まだ死んじゃあいねえから、生きてる。たぶんそんなところだろうさ」
金蔵 「生きていたいとは思ってねえんだな」
紋次郎「進んで死にたくもねえ、死ぬ時がきたら黙って死ぬ。ただそれだけのことさ」

死に向かって生きる人生。所詮は、それに間違いはない。
そこまで悟って生きられたら、逆に楽かもしれません。

先日テレビのニュースでガン患者のホスピスで、患者と対話し、
内村鑑三の「品性を高めるために生きる」という指針を患者に示し、
心の安息を与える治療が報じられていました。

紋次郎流に生きられれば、ガンであろうとなかろうと、時の流れに身をまかせているだけですが、
なかなかそんなふうにはいかない。
そのときに、生きる方便としての自己実現の手段として、いささか高尚ですが、よいかもしれません。

この内村鑑三のことばは、彼の「成功の秘訣」の最後に登場します。

     「成功の秘訣」
一.自己に頼るべし、他人に頼るべからず。
一.本を固うすべし、然らば事業自ずから発展すべし。
一.急ぐべからず、自働車の如きも成るべく徐行すべし。
一.成功本位の米国主義に倣ふべからず、誠實本位の日本主義に則るべし。
一.濫費は罪悪なりと知るべし。
一.能く天の命に聴いて行ふべし。自から己が運命を作らんと欲すべからず。
一.雇人は兄弟と思ふべし、客人は家族として扱ふべし。
一.誠實に由りて得たる信用は最大の財産なりと知るべし。
一.清潔、整頓、堅實を主とすべし。
一.人もし全世界を得るとも其霊魂を失はば何の益あらんや。
  人生の目的は金銭を得るに非ず、品性を完成するにあり。
                           六十六翁 内村鑑三
   

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