小俣川に沿って - わたらせからの風 足利近辺の山々
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足尾近辺の山々の紹介-小俣川に沿って 地図

小俣川
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第一回の冬のロングウォ−クは、渡良瀬川でした。
あれから、丸十年。その渡良瀬川の足利を流れる支流を歩いてみました。

今回は、足利の西の小俣川。
上流には、仙人ヶ岳深高山が聳えています。
本来ならば、上流から下流へ歩きたいのですが、
自転車を置いた復路の都合もあり、下流から上流へ向かって歩きました。

県道218号名草小俣線の猪子トンネルに自転車を置き、
南端の県道227号小俣桐生線との
交差点にある熊埜神社にクルマを置き、スタートです。

熊埜神社〜猪子峠 8.2km 標高差 186m(取材日:2017.12/23)。


熊埜神社

熊埜神社の石段の前には、駐車スペースがあります。
そこにクルマを置き、熊埜神社に一礼して歩き始めます。





道路を挟んだ、東側に新しく小俣町山車会館で建設されました。
拝見したことはないのですが・・・

熊埜神社

小俣町山車会館

山崎稲荷

山崎稲荷

道路を北上します。
数分で、左の山側に山崎稲荷。
以前、足利「小俣の山々」で紹介した
神社の脇にあった駐車スペースは、道路ができていました。

鶏足寺

しばらく、といっても10分ほど北上し、
県道から脇道にそれたところにある鶏足寺へ向かいます。

仏手山鶏足寺は、創建が平安時代初期の大同4年(809)、
東大寺の定恵上人の開山と伝えられます。
当初は、正頂山(標高 259m)の中腹にありましたが、
仁寿元年(851)に慈覚大師円仁が現在地に境内を移し、
多くの堂宇を建立し、天台宗の寺院として整備しました。
天慶2年(939)の平将門の乱で藤原秀郷が戦勝祈願のため、
将門の土人形を依り代として法力を施したところ、
翌朝に土人形には鶏の足跡が3つ付けられていました。
数日後、秀郷が見事に念願成就したため、
鶏の足跡が吉兆と悟り、世尊寺一乗坊から鶏足寺に改称し、
さらに、この功により天皇の勅願寺となっています。

文永年間(1264〜1275年)に
下野薬師寺の慈猛上人を招き再興、
その際、真言宗に改宗し、
慈猛流の総本山として寺運は隆盛となり、
最盛期には、山内に24院、48僧房、全国に310余の末寺を擁し室町時代には、鑁阿寺とともに鶴岡八幡宮の別当となりました。

天文12年(1553)に上杉謙信の兵火により、
多くの堂宇、寺宝、記録などが焼失し、一時衰退しましたが、
天正19年(1591)に徳川家康によって再建されています。

入口には、「別格本山 鶏足蜜寺」と記された石柱と庚申塔が建っています。

杉木立の参道を進むと、「仏手山」の献額の山門。







さらに参道を進むと、
正和年間(1312〜1316年)に建てられ、
足利市の重要文化財に指定されている勅使門があります。
勅使門は、謙信の兵火以前に建てられた唯一建物で、
(伝)鎌倉時代末期の古建築物といわれます。





勅使門をくぐると、正面に本堂。









左に不動堂。









さらに稲荷神社。








地蔵と日限祈願塔。










サザンカの木の先の池には、中島に七福神。









また、境内には天然記念物のサルスベリ。

鶏足寺への分岐

鶏足寺入口

参道

山門

勅使門

本堂

不動堂

稲荷神社

日限祈願塔と地蔵

七福神

サルスベリ

天満宮参道

天満宮

庚申塔

天満宮、庚申塔

鶏足寺を出て、すぐ、人家の先に小さな社の天満宮。
















県道に出ると、道路わきに自然石の庚申塔。

城山

県道を北上すると、
城山カントリー倶楽部の道標の背後に、その城山が見えます。

城山

宝殊坊橋

小俣川

城山下山口

石尊山

小俣川に架かる宝殊坊橋

ここまで、小俣川は見えていなかったのですが、
ここで右から左に流れてきて、宝殊坊橋で小俣川を渡ります。















城山へ登った際、この橋の対岸の山麓へ下山しています。









右手に石尊山が近づいてきます。

冬なので、山頂の石尊神社奥宮がよく見えます。

五輪塔

右の道路沿いに五輪塔。しかし、三輪塔にしか見えませんね。
五輪塔
   

春日神社の森

春日神社

春日神社社殿

石仏群

春日神社

歩きだして、小一時間、中間地点の春日神社です。
右の鎮守の森の木立の中にあります。





社殿は、こけら葺きの屋根をもつ一間社の流れ造り。
創建は、寛永年間(1624)頃の建立と推察されています。








覆屋の中の社殿は、朱。









道路沿いには、石仏群。
   
叶花集会所

春日神社の道路の反対側は、駐車場の広い叶花集会所です。
背後は、ヤシオ山

きょうも数台にクルマが停まっています。
石尊山にでも登っている登山者のものでしょう。
筆者もいつも利用させていただいています。

なお今回は、復路に、ここで昼食をとらせてもらいました。

叶花集会所

   

石尊山道標

石尊神社

石尊神社

歩くとすぐ、石祠と石尊山の道標。






その後ろの高台の木立の中に石尊神社はあります。

こちらにもクルマが数台。休日なので、登山者も多いようです。
   
白葉峠

叶花橋を渡り、
「←桐生 6km ↑松田 6km」の案内の先に、
白葉峠への道が分岐します。
白葉峠への道
   
足利市ふるさと学習・資料館 足利市ふるさと学習・資料館

旧小俣第二小学校は、足利ふるさと学習・資料館となっています。職員の方が校庭を掃除していました。
残念ながら、筆者は見学したことがありません。
   
浄運寺別院

道路が山の西に位置するので、
このあたりから、霜で白くなって、凍っています。

「浄運寺別院」の案内がでていましたので、
左の道に入ってみました。


石柱には、浄土宗浄運寺と記され、
境内には庚申塔などがありましたが、
本堂は、普通の庫裡のようでした。

浄運寺への分岐

浄運寺石柱

庚申塔

   

高台の鹿島神社

鹿島神社

鹿島神社

県道に戻り、左の高台に神社らしき建物。






上ってみます。鹿島神社です。
陽当りがよいので、ひと休みです。
   

凍った道

このあたりから、凍った道が次々と現れます。
まるで雪が降った後のようです。

凍った道

   
鳴石 鳴石

左の道路の脇にに石祠を乗せた鳴石。
大きな石の上に石祠の鎮座しており、
傍らの案内板には、
この石が石尊山(当時は鳴動山)の頂上にあり、
その石が1200年前に鳴り始め、
多くの猿が現れ、鳴動していた石に藤蔓を巻き付け、
麓まで下ろしました。
すると"天上天下唯我独尊"という声が聞こえ、
山は鎮まったということです。
それから、この石を鳴石と呼ばれるようになったそうです。
そのような内容が記されていました。
   
中央分離帯の石仏群

なぜか道に中央分離帯があり、石仏群があります。

中央分離帯

石仏群

   

八斗橋

落合橋

一列に並ぶ石仏群

沢を渡る橋

道路の右側を流れる小俣川に、
左から注ぐ沢にかかる橋をいくつか越えます。
八斗沢に架かる八斗橋、荒倉沢に架かる落合橋。














道の右に一列に並ぶ石仏群。
   
仙人ヶ岳駐車場

左の道路沿いにクルマが数台並んでいます。
最近、ここが仙人ヶ岳に登る登山者の駐車場になっています。





小俣川をほたる橋で越えます。









小俣川は左側に。小俣川もここでは、小さな小川です。

仙人ヶ岳駐車場

ほたる橋

小俣川

   

不動橋

仙人ヶ岳登山口

岩切橋

アッシー周回点

仙人ヶ岳登山口

不動橋を渡ると、仙人ヶ岳の登山口。
仙人ヶ岳深高山、石尊山ハイキングコースの案内板があります。

人家もここが最終。













岩切橋を渡ると、
右手に足利市市内巡回バス アッシーの周回地点。
   
猪子トンネル

坂道を上ってゆくと、猪子トンネルが見えてきました。






自転車を回収して、下り坂を下って、
今回の歩きは終了となります。

小俣川に沿って、小俣地区を歩いてみました。
ほぼ2時間の行程。
いつもながら山間の道には、庚申塔があちらこちらに・・・
のどかな、好ましい風景です。

猪子トンネルへ

猪子トンネル

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