両崖山 - わたらせからの風 足利近辺の山々
わたらせからの風ロゴ
ホーム > 足利 > 両崖山

両崖山

渡良瀬川の緑橋付近から見た両崖山 両崖山は、足利の織姫山からの「関東ふれあいの道」ハイキングコースを辿り最初に到達する山です。

両崖山には、かつて山城がありました。
足利城と呼ばれ、1054年足利成行が築城し、120年間使用されました。しかし、室町時代の足利長尾氏である景長が足利の南にある岩井山城から居住を移し修築し、以降4代が住み、1590年豊臣秀吉の小田原攻めの際、北条氏に味方した顕長の没落とともに廃城となりました。両崖山を中心に本丸、二の丸などが築かれていました。現在、堀切や腰郭などが残っています。いまは、毎日地元の人が多く登っている市民の山となっています。

両崖山 標高251m
織姫ハイキングコース(取材日 2017.2/25 土)。
本城一丁目直登コース追加(取材日 2017.9/1 金)
2021.2/21-3/15の山林火災後のようすを掲載(取材日 2021.3/29 金)New



【織姫ハイキングコース】 地図

両崖山への道

織姫山」のページで、織姫神社前の通りに面した鳥居から、鏡岩展望台まで紹介しました。今回は、その鏡岩展望台から出発です。




北に向かい、擬木の階段を下ってゆきます。

鏡岩展望台

擬木階段の下り

一つめのピークへ

一つめのピーク

マンサク

マンサクの花

巻き道の分岐

一つめのピーク

これから鏡岩展望台の北側に続く登山路から、小さなピークを3つほど越えてゆきます。急な登り坂は、あまりないので、快適な山歩きが楽しめます。



まず下りきったら、今度は緩やかな登りで一つめのピーク。
足元に「関東ふれあいの道」の石の道標があります。









ピークを越えた下り坂の右手にマンサクの木が2本あります。
早春(2月下旬から3月上旬ころ)に黄色い花を見ることができるのですが、今年は見られませんでした。遅かったのでしょうか・・・
















下りきると、右に巻き道があります。
こちらを選ぶと、この先のピークの下で合流します。

二つめのピーク

続いて二つめのピーク。






登りきると、正面に両崖山が見えてきます。









西には、紫山天狗山が重なるように見えます。








下ると、右から巻き道が合流してきます。

二つめのピーク

両崖山

紫山、天狗山

巻き道合流

両崖山と手前の岩場

2021両崖山山林火災跡

2021両崖山山林火災跡

三つめのピーク

さらに三つめのピーク。岩場の登りです。
ピークには、左側に茶色の電波塔があります。




ここから、正面の両崖山とその手前の岩場がはっきりと見えてきます。









この辺りから、尾根道の東斜面5mくらいの幅で焼け跡が見えてきます(2021.3/29)。
New

   
岩場

その岩場へ向かって登ってゆきます。
しかし、岩の間を抜けるように登山道が作られており、容易に登ることができます。



岩場にでると、
左の眼下に梅の名所でもある西宮町の西渓園を、また振り返れば織姫山から歩いてきた尾根を見下ろせます。

西渓園は、春には梅の花で満開の景色を見ることができます。
今回は、まだ2、3分咲き。
この岩場の手前の登山道を西へ下れば、西渓園の中へ下って、織姫神社の交差点まで舗装路を戻ることもできます。



岩場も一部黒く焼け焦げており、焦げ臭いにおいも漂っています(2021.3/29)。New

岩場

西渓園

2021両崖山山林火災跡

   

岩場の上に展望台

展望台

2021両崖山山林火災跡

展望台

岩場から平坦な道を進んだ先の小さな岩場の上に木組みの小さな展望台があり、休むことができます。

ここからの展望は、東から南、西までバッチリ。
北東の山王山から南に向かい、鳩の峰から大坊山までの尾根。
手前に助戸東山
南に空気が澄む冬ならば富士山。
織姫山の先、渡良瀬川の対岸に浅間山









展望台は焼けてしまっています(2021.3/29)。New
   両崖山からの展望
     鳩の峰       大坊山        助戸東山               浅間山 織姫山

あずまや

展望台から下り、
両脇に石柱が立つ緩やかな道の左側にあずまやがあります。
両崖山の城跡に登る手前となります。

このあたりは、初夏になると、シャガの花が咲きます。











ここからも東の山々がよく見えます。
この両崖山へ連なる雷電山も見えます。

石柱

あずまや

東の展望

両崖山山頂への石段

稲荷神社

あずまや

山頂へ

城跡への石段

石鳥居に向かう石段を上ると、右に朱の鳥居を構えた稲荷神社。
















その踊り場の左にもあずまやとベンチ。
ここから、両崖山頂を左に巻くように進むと、天狗山への道。








さらに急な石段を登ると、
石鳥居があり、ようやく両崖山山頂です。

両崖山山頂

山頂は、昔の足利城本丸跡です。
木立に囲まれており、社が並んでおり、
左から、小さな社殿の月読命三日月神社、石祠、中心の石段の先に石祠の御岳神社、その斜め後ろに石造の大黒天、さらに右に社殿のある天満宮が祀られています。

ここからは、先ほどの天狗山へ周回するか、雷電山へ下るか、織姫山へ戻るか、いろいろと選択枝があります。

「関東ふれあいのみち」は、この先、大岩毘沙門天、行道山浄因寺、さらに名草弁天へと続いています。



2021山林火災で、
中央の御嶽神社以外の月読命三日月神社、天満宮の社は、焼失してしまっています(2021.3/29)。New

月読命三日月神社

月読命三日月神社

石祠

御岳神社

大黒天

天満宮

天満宮

【本城一丁目直登コース】 地図
一般的には、両崖山は織姫山から「関東ふれあいの道」ハイキングコースを辿って登ります。こちらが毎日地元の人が多く登っているコースです。しかし、他にも本城一丁目、大岩町から、直登するコースが存在します。こちらのコースでは、殆どひとに会うことはありません。なぜなら、このコースを登るのは登山口近辺の住民に限られるからです。遠方から訪れる場合、登山口そばに駐車場もありませんので、わざわざ登山口まで舗装路を歩くことが必要になります。当然織姫山からの山道を歩いたほうが楽しい。

さてクルマで登山口まで行く場合は、どこへ停めましょうか。
最近有名になった本城二丁目にある美人弁天(明石弁財天)の駐車場を使わせていただくのがよいかと思います。
美人弁天については、足利「七福神めぐり」も参照してください。
筆者は、徒歩で行きましたが・・・(取材日 2017. 9/ 1 金)。
本城一丁目を歩く

以前紹介した雷電山の登山口である雷電神社の手前、
そして県立足利高校の北にある青木病院(本城一丁目)の
門前に道標が立っています。
「ハイキングコース入口まで0.4km 両崖山頂まで1.1km」

青木病院前の道標

左折

両崖山案内板

満願水

両崖山道標

登山口

登山口の手前の人家は、
2017年に急逝された元足利市議の故N氏宅です。
宅地の傍らに、両崖山の案内板が立ち、
また満願水と呼ばれる水場があります。

案内板は、同氏が亡くなる直前に建てたものである説明と、
両崖山の説明です。

そこが登山口で、山へ向かってゆきます。








両崖山山頂を示す道標もあります。
堰堤

左に沢が流れる暗い杉林の山道です。
すぐに小さな砂防堰堤が現れます。
砂防堰堤

武家屋敷跡

石碑

石祠

武家屋敷跡

山道に入って、5分。
その砂防堰堤の先が広場状になっており、石碑が見えます。
といっても杉木立の中、暗い場所ですが・・・
堰堤で沢を渡り、そちらへ向かってみます。



建っている2基の石碑は、御嶽神社に関するものでした。
その左に石祠も2基。

室町時代に長尾氏四代の居城だった両崖山城は、
このあたりに屋敷があった。
そして往時の武士は、ここから登城したのでしょうね。
今と違って、わざわざ織姫山からは登らない。
擬木の階段

砂防堰堤を渡り返し、もとの山道に戻ります。
擬木の階段が続きます。そのまま尾根へ登ります。
擬木の階段

支尾根へ

支尾根

支尾根

尾根に出ると、
登ってきた道が本城一丁目を示す道標が立っています。
ここからは、岩場の尾根道です。
石段

山頂も近づくと、石段が数段。
















展望のある場所に飛び出します。
東に助戸東山天道山あたりが望めます。

尾根を登る

石段

尾根へ

東の展望 助戸東山、天道山

   

分岐

岩を越え

分岐

岩を一つ越えると、二股の分岐です。
左へ行くと、両崖山の展望台の下へ、
右へ行くと、両崖山山頂直下のあずまやの手前です。




右へ行きます。
   
両崖山山頂へ

道標のある道(織姫山からのハイキングコースの道)へ出ると、
左に展望台、
右にあずまや、そして両崖山山頂へと登る石段です。
登山口から、25分ほどです。

現在、両崖山というと、織姫山から登るのが一般的ですが、
山城として機能していた室町時代は、
城の直下に屋敷があり、そこから登るのが時間の面でもふつうです。そんなことを想いながら登ると、楽しい。

現在は、このルートのみを目的とするのではなく、
七福神めぐり〜両崖山〜織姫山〜織姫神社、
といったコースで歩くとよいと思います。

ハイキングコースへ

左に展望台

   
ホーム > 足利 > 両崖山