アド山 - わたらせからの風 近隣の山々
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アド山 地図 地図

アド山

 

アド山は、10年以上も昔に、西側の金蔵院から、登ったことがあります。
今回は、小室正雲寺線の林道の峠の登山口から尾根を辿って登ってみました。
また、帰路には宇津野洞窟を見学しました。
アド山 標高 371m(取材日:2013. 3/ 7 木)

国道293号線を足利から葛生方面に向かいます。
葛生の嘉多山トンネルを過ぎ、会沢のコンビニ跡の先に「宇津野洞窟 1.3km」の案内がでている場所を左折します。
数分で宇津野洞窟です。見学は帰路として、先に進みます。
しばらく走り、
左に「佐野源左衛門常世館跡 3.5km」の案内が出ている場所から左折します。
ここから林道小室正雲寺線です。
道は狭いですが、舗装されており、ときおり対向車も通ります。
  
国道293号からの入口 宇津野洞窟入口を左折 林道小室正雲寺線へ左折


林道ルート

登山口

林道に入って、5分くらいで峠の登山口が右に見えてきます。
クルマは、登山口の反対側の路肩に駐車しました。





細い尾根道となっている登山口には、
手作りの案内板
「林道 900m カガミ岩 1.1k 山頂」
が立っています。
全コースで2kmということらしい。

アド山登山口

ハイキングコース道標

登山口からの登り

最初の岩場

東側の展望

最初の岩場へ

狭い尾根道を登ると数分で最初の岩場があり、
東側の砕石場や432m峰が見渡せます。













形のよい423m峰が登高意欲をかきたてられます。

この岩場で、帰路に昼食をとりました。
その折、向かいの砕石場で発破の音とともに噴煙が立ち上がりました。

この先、木に付けられたピンクリボンや赤、黄のペンキのマーキングがたくさん現れ、道に迷うことはありません。

明るい雑木の尾根

雑木の尾根は、明るくて気持ちよく歩けます。

雑木の尾根

314mピークへの登り

手作りのブリキ製道標

314mピーク

最初の登りで314mピークです。





緩やかに下ってゆくと、
今度はブリキ製の手製の道標も付けられていました。

左に折れる

5分ほどで、またもやブリキの道標。左折です。

尾根から左に下って進みます。

左に折れる

カガミ岩

カガミ岩につけられた鎖

カガミ岩

数分で眼の前に尖ったカガミ岩が現れます。
ここまで登山口から20分。
コースは、右手から回り込みます。



岩に登るための1mくらいの鎖がついており、
岩上に登ることができます。




岩上からは、南西の展望が開け、足利方面の山々が見渡せます。
が、山座同定が難しい。


カガミ岩から南西の展望

左に折れる

開けた岩場の尾根を進み、雑木になると、
またもや左折です。

開けた岩尾根

また左折

広葉樹の道

アド山

広葉樹の尾根

落ち葉の積る広葉樹の尾根を進みます。





このあたりから、
こんもりした形状のアド山が木立越しに見えてきます。

木立の道

木立の中を縫うような道となりますが、明るい。

木立の道

山頂への急坂手前の道標

ロープ、鎖のつけられた急坂

急坂

「もう少しガンバッテ」の道標が現れると、最後の登りです。





ロープや鎖が付けられているのですが、
これがなかなか急で滑りやすく。難儀な登りでした。

山頂までの尾根道

急坂を登りきると山頂まで緩やかな道です。





左右が切れ落ちた場所を過ぎると山頂ですが、
どうも城の曲輪の跡らしい。

山頂へ続く尾根

曲輪の跡

アド山山頂

三等三角点

アド山名板

アド山山頂

登山口から50分、カガミ岩から30分、
疎林の細長い山頂に到着です。




三等三角点があります。

上り下りの繰り返しも多く、最後の急坂もあり、結構たいへんだったような気もするコースでした。
しかし、たった50分ですが・・・






木立はあるものの南東の展望があります。
当然辿ってきた尾根も見えます。
なかなか遠い道だったような気もします。
西側の金蔵院からコースは容易に登れた記憶がありますが、
こちらはそれなりの山登りという感じでした。
同じ道を戻り、途中にあった宇津野洞窟を見学してみます。


アド山からの南東の展望

宇津野観音堂

「宇津野洞窟入口」の道標から橋を渡ると、
石碑とお堂があります。




十九夜塔が立ち、
その背後に木の板壁の宇津野観音堂があります。







堂の左に庚申塔などが並んでいます。

十九夜塔

宇津野観音堂

庚申塔

宇津野洞窟駐車場

宇津野洞窟駐車場

観音堂の前の道をさらに登ってゆくと、
駐車場とトイレがあり、
クルマは10台くらいはおけるでしょうか。
宇津野洞窟の案内が立っており、
新生代第三紀以降の洪積世に鍾乳洞として発達したことが記されています。

宇津野洞窟入口

駐車場の斜面の木の階段を上ってゆくと、
宇津野洞窟の入り口です。

洞窟の入口には、木戸が付けられています。
そばに洞窟内の案内図があります。

ここは、広場になっており、
あずまや、テーブル、ベンチもあります。

宇津野洞窟案内図

洞窟入口の広場

展望台への道

展望台

展望台から砕石場、423m峰

展望台

広場から、左に展望台の道がついており、そちらへ行ってみます。





少々登ると小さな鉄製の展望台がありました。
塗装も剥げ、錆びています。







展望台から見えるのは、
予想通り、向かい側の砕石場、423m峰です。

宇津野洞窟へ

入口に戻り、木戸から洞窟に入ってゆきます。

手すりのついたコンクリートの道となっており、
入ってすぐ左右に分かれます。

まずは、左に行ってみます。

宇津野洞窟へ
如意輪観音菩薩

如意輪観音菩薩

プラスチックの保護板があり、
その先に如意輪観音菩薩があるらしいのですが、
よくわかりません。

賽の河原

頭上に迫る岩を屈んで避けながら、階段を下がると、
賽の河原。

小石が散乱しています。











近くに鍾乳石も見えます。

屈んで下る

賽の河原

鍾乳石

天の川

天の川

分岐まで戻り、今度は右に行きます。

天の川と表記されており、
岩に白い筋(天の川)が見えると記されています。

護摩焚き場

日光を開山した勝道上人がこの地を開いたということで、
洞窟内のこの場所で護摩を焚いたといわれる場所です。

護摩焚き場
乳房石

乳房石

天井から垂れた鍾乳石が乳房のようなので、乳房石とのこと。

滝の白糸

岩肌に白い筋があり、滝の白糸。
ということで15分ほどで一周しました。

アド山と宇津野洞窟をセットで歩いてみました。
変わった嗜好の山歩きとなりました

滝の白糸
   
金蔵院ルート  

金蔵院本堂

慈母観音像

前回、アド山へ小室正雲寺線の林道の峠の登山口から尾根を辿って登りました。
金蔵院ルートからもまた行ってみたくなりました。
左の下の中央彼方に見えるのがアド山。


往路に、国道293号を通るとき、いつも前を通る葛生原人出土跡を見学しました。
アド山 標高 371m(取材日:2013. 5/27 月)

 
葛生原人出土跡

国道293号線を足利から葛生方面に向かいます。
葛生の天神橋西交差点のところに
葛生原人の大きな目立つ像が立っています。
以前から気になっていました。

国道の道路沿いの山裾、石垣に沿って数台の駐車場があります。

そこにクルマを停め、
左の狭く木々に覆われた石段を上ってゆきます。





ほんの数分で、テーブル、ベンチのある狭い広場に着きます。
この上へも錆びて朽ちかけた手摺のある水路のような道は
あるのですが、とてもサンダルでは登れません。
このあたりの洞窟の中から発見されたのでしょうか?

葛生原人は、東日本唯一の旧石器時代の人類として、
昭和25、6年に吉沢石灰、前河原洞窟窟で発見され話題と
なりましたが、その後の研究で14世紀以降の人骨であることが
判明しました。
考古学上の大発見の夢は、幻と消えてしまいました。

葛生原人発掘跡駐車場

石段の入口

広場

   

金蔵院駐車場

登山口へ向かう道

山門

紅葉の金蔵院参道

登山口

金蔵院駐車場

くずうアクトプラザを過ぎ、
葛生大橋で秋山川を渡って、すぐの道を川沿いに北に向かいます。
その先の仙波の交差点で右折。
橋を渡ったところの「アド山城跡」の案内に従い、左折。
常盤小学校の校庭沿いに進み、つきあたりを左、
金蔵院の案内に従って進むと同寺の広い駐車場に辿りつきます。
そこが山裾の谷間にある、広い金蔵院の駐車場。
駐車場の広さから推測するに、かなり大きな寺のようです。
この縦長の駐車場に沿って、左に林道がついており、
それがアド山への登山道です。
駐車場の入口、登山口に道標「アド山城跡 1.8km」も
立っています。




木立に覆われた舗装された道を歩いて行くと、
右に石仏が並ぶ参道と山門が見えます。
5月の参道は、木立に覆われた参道は、
新緑のため緑のトンネルです。
下の画像は、紅葉。
















さらに進むと、道は二手に分かれ、
左がいかにも山道なのですが、
右の墓石の並ぶ手前から山道へと入ります。
   
栗林の登山道

山道にはいると、笹の林床の栗林です。
右下に寺の境内が見えます。





次第に笹から下草の生える気持ちよい山道へと変わります。

栗林の道

草つきの山道

   
最初の堀切 最初の堀切 

登山口から15分ほどで、城跡でありことを表す最初の堀切です。アド山は、本来「阿土山(安戸山)」と記され、
平安時代に安戸太郎純門によって築かれた城ということで、
かなり旧い部類の城ですが、
居住スペースもなく砦程度だったようです。
   
石の道標

山道に三角点のような石標があります。
天面に赤い線が刻まれており、それがルートを示しています。
山頂まで、ところどころに現れます。珍しい!

しかし、それがあるところが登山道でなく、
ちょっとずれていたりしますが、
間違いなく、山頂に導いてくれました。
石の道標
   
2番目の堀切 2番目の堀切

10分ほど歩き、2番目の堀切に近づいたところで、
シカの鳴き声らしいものが聞こえ、
突然、眼の前をシカの群れが左から右へ横切ってゆきました。
イノシシかとも思ったのですが、あの鳴き声から、シカです。
こんな里山にもシカが現れるのですね。
   
3番目の堀切糸

さらに5分。3番目の堀切です。






このあたりから、登りも急になります。
トラロープが張られた坂を上り、
石祠と空が見えてくると、そこは城の曲輪の跡です。

3番目の堀切

トラロープの急坂

石祠と稜線

   

葛生の山々

アド山頂

アド山山頂

稜線に登りつめると、東の展望が一気に開けます。
石灰を掘削し、削られた葛生の山々と林道からの稜線が見えます。





その左がアド山の細長い山頂です。
ここまで登山口から35分ほどです。
山頂の先は、以前歩いた林道へと続きます。

草つきの山道を歩く、よいコースだと思います。
これは隆起してできた足利あたりの岩の山との違いでしょうか。
   
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