唐沢山 - わたらせからの風 近隣の山々
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唐沢山 地図へ

唐沢山は、佐野の市街地の北にあり、佐野市民にとっては憩いの山です。標高240m。(取材日:2009.2/4 水)

今から1000年あまり昔の「むかで退治」で有名な藤原秀郷の居城跡です。
全山が赤松で覆われ、断崖と深い谷に囲まれ、自然の要塞の体をなし、今も往時を偲ぶことができる遺跡が残っています。

唐沢山城は、関東七名城のひとつとして数えられています。
金山城(太田)、前橋城、行田城、川越城、宇都宮城、佐竹城(常陸太田)。

史跡周遊コースでは、レストハウスまでクルマで上がり、レストハウス前の駐車場にクルマをおき、城跡を歩いて紹介します。

梅林公園コース】、【露垂根神社コース】追加(2016.5/15)。New


【史跡周遊コース】
唐沢山城の地図 >> クリックすると拡大表示します。
唐沢山城の地図
 

レストハウス

駐車場には、レストハウスが建っており、
昔は観光地であった雰囲気を残しています。
ハウス内では、煮込みおでんや味噌おでんも販売しています。

そういえば、筆者も小学3年生の遠足で訪れました。
そのときは、お小遣い300円の持参が許され、
何か置物の土産を買った記憶があります。懐かしい想い出です。



レストハウスの右手が展望台になっています。
眼下に足尾山神社の小さな祠が木立の中に見えます。





また、西に大小山が望めます。

レストハウス

足尾山神社

大小山
天狗岩(物見櫓)

ますがた

天狗岩

レストハウスの左隣には、大きな岩があり、
天狗岩と呼ばれますが、城があったころの物見櫓の跡です。






天狗岩を右に見て、互い違いに造られた、ますがたを通って、
神社の参道にはいってゆきます。

竜神宮

右手の山腹に竜神宮が祀られています。
確か、水の神だったと思います。

竜神宮
大炊の井戸

大炊(おおい)の井戸

竜神宮の隣には、小さな池があります。
築城の折に厳島大明神に祈願することにより、
ここから水が沸き出でたとのことです。

神橋

その先の空堀にかかる橋が神橋。







橋の手前の左側に明治天皇の御製の歌が書かれています。
 「
あさみどり 澄みわたりたる 大空の
           広きをおのが 心ともがな

神橋

明治天皇御製
水琴窟

水琴窟

右手には、「天慶夢」と書かれた水琴窟があり、
竹筒が突き出ており、耳をすませば、
かすかに音色が響いてきます。

避来矢(ひらいしやま)山霊廟

神橋の手前を左に曲がり、
避来矢(ひらいしやま)山へ登ってみます。
小山の頂上には、
霊廟があり、神社の功績のあった人々を祀っています。

ここを見学したら、神橋まで引き返します。

避来矢山霊廟
四つ目堀

三の丸

人形供養碑

三の丸跡

神橋の下の空堀は大きいのですが、四つ目堀と呼ばれます。






神橋を渡り、左に登ると、三の丸です。
ここは、訪れる客をもてなす応接間があったところです。







三の丸の広場の奥のほうに、
球を頂点に円錐の形をした人形供養の碑が建っています。
佐野は、雛人形の産地としても有名です。

二の丸跡

さらに登ると二の丸。神楽殿があります。

二の丸
本丸への石段

唐沢山神社本殿

本丸跡(唐沢山神社)

石段の上の本丸跡の山頂に建つのが、唐沢山神社です。
当然ながら、藤原秀郷が祀られています。










荘厳な雰囲気の神社で好ましい感じでした。

社務所

神社から、表参道の石段を下ってゆきます。
たどり着くのが社務所です。御守等が販売されています。

社務所
車井戸への山道

車井戸

車井戸

もうすこし北まで歩いてみます。
社務所の左脇の細い道に入り、山道を下ります。
山道の途中に車井戸が見えます。
ここの水を茶の湯に使ったそうです。

お花畑(長門丸)

山道を下って上り、
広い道に出て、左側の空き地がお花畑の跡です。






今は空き地ですが、昔は薬草を栽培していたところから、
その名前がつけれれています。

山道から広い道へ

お花畑
金の丸(金の丸ロッジ)

金の丸

お花畑の右には、現代の建物があります。
金の丸ロッジと呼ばれ、数年前まで夏休みの林間学校の宿舎などに使われています。

管理人が以前、ここから京路戸峠まで歩いたときには、
営業しており、小学生が窓から、顔を見せていました。
しかし、さびしいことに、いまは廃屋です。

御姫御殿

さらに奥に歩いてゆくと、整地された空き地があります。
こちらもかつて唐沢青年の家があった場所です。
平成20年3月に取り壊されています。

時代の流れの中で様相も変わってゆきます。
一抹の寂しさを感じます。


その空き地の脇の道をたどる唐沢山ハイキングコースは、
京路戸峠、諏訪岳へと続いています。

今回は、ここまでです。

御姫御殿(唐沢青年の家跡)

京路戸峠へのハイキングコース
南城跡

みかも山を歌った万葉集

南城跡

社務所まで引き返し、隣にある南城跡へ向います。
展望台になっており、南にみかも山が望めます。





万葉集の歌が木柱に刻まれています。
   「
下毛野 みかもの山の小楢のす
    まぐはし児(こ)ろは 誰(た)が笥(け)か持たむ

参道を下る

神橋から続く参道を下って、駐車場まで戻ります。

参道
さくらの馬場

さくらの馬場

途中、さくらの馬場と呼ばれる馬の訓練を行った場所を右に見て、さらに石の道を下ります。

この道がスタートのレストハウスまで、まっすぐ続きます。

山歩きというよりも城跡めぐりですが、
冬の一日を城跡を歩き、往時を偲ぶ、といったコースです。

   
【梅林公園コース】 地図へ New

今回は、東麓の梅林公園をスタート地点にします。
佐野市街から日光例幣使街道を東に進み、犬伏町交差点から、狭い道へ左折し、北上します。
突き当りには、露垂根(つゆしね)神社の石鳥居が見えてきたら、右折し、山麓を回り込むように進みます。
ところどころ、梅林公園の案内がでています。

梅林公園

山と山に挟まれた地形に造られた公園です。
駐車場には、20台くらいは置けるでしょうか。
季節がら梅見物のひとや画を描くひとが数人おりました。
ここからスタートですが、
せっかくなのでひとまわり梅を見物し、その後、来た舗装路を南に戻ります。

梅林公園入り口

梅林公園の梅

   

右折

馬頭観音、石祠

舗装路を進む

馬頭観音

3分ほど戻ると、
右の道脇に小さな馬頭観音と石祠があります。
ここを右折します。














まだ舗装路ですが、山に向かって道は延びています。
   
砂防堰堤

ガードレールが眼の前に現れ、道は右にカーブし、
最奥の人家があり、舗装路から山道へと変わります。





イノシシの捕獲用檻が右手に設置されています。
このあたりもイノシシ被害が多いのでしょう。








少し進むと、左のガードレールの先に砂防堰堤があります。








そしてさらにもうひとつ、イノシシの檻が。

沢のガードレール

イノシシ捕獲用檻

砂防堰堤

さらにイノシシ捕獲用檻

   

沢を渡る木橋

杉木立の山道

木橋

馬頭観音を右折し、5分。
一の沢に木橋がかかり、ここから杉木立の中の道となります。





倒木も何本か道に横たわっています。
   
大岩

右手に大きな岩がせり出して、
それに倒木がもたれかかっています。
暗い感じで深山を歩いているような趣きです。

このあたりが城の千騎口。 。
大岩
   
山道 山道

道は狭くなり、ジグザグに登ってゆきます。
   
尾根道

木橋から12分くらいでしょうか、尾根道に出ます。
南城(二の郭)から延びる尾根です。
ここには、露垂根神社、梅林公園、唐沢山神社を示す道標が立っています。

ベンチもふたつありますが、ひとつは壊れていました。
尾根道へ
   

尾根道

南の展望

南の展望

明るい山道になりますが、展望はありません。






唯一南の展望が開けている場所がありました。
唐沢山に連なる尾根の南端、
山頂にあずまやの建つ浅間山が見えます。
   
つつじヶ丘分岐

道は、二手に分かれます。
左方向は、つつじヶ丘入り口と記されています。
どこがつつじヶ丘なのかわかりません。右の上る道を進みます。
つつじヶ丘分岐
   

唐沢山神社参道

参道石段とつつじヶ丘入り口

唐沢山神社参道へ

ほどなく唐沢山神社の参道、灯篭なども見えてきて、
社殿へと続く石段の手前に飛び出します。





すぐ上に、つつじヶ丘入り口と記された下山口があり、
さきほど通った分岐まで下れます。
あとは、社務所の前を通り、石段を上り、唐沢山神社に参拝です。
 

【露垂根神社コース】 地図へ New

さて次は、往路の途中にあった露垂根神社から登ってみます。
神社の脇から唐沢山へ道路が続いています。一般的には、クルマでこの道路で城址に向かって上ります。

道路右側に、トイレのあるポケットパークがあります。駐車は5台のスペースがあり、神社側にも数台置けます。
このポケットパークにクルマを置き、スタートです。

露垂根神社

大きい石鳥居をくぐって、
ポケットパークの駐車場に着いたのですが、
ここには、石鳥居がふたつ並んでいます。
左側の大きいほうがが唐沢山神社、
右が露垂根神社。石鳥居まで戻り、
右側の露垂根神社の石鳥居をくぐり、参道を歩きます。
中央には、手すりが設置されています。
露垂根神社、"つゆしねじんじゃ"と呼ぶ、変わった名前の神社です。藤原秀郷が、天慶5年(942)に安芸の宮島の厳島神社の厳島大明神を勧請したのが始まりだそうです。古い!

















社殿は、朱塗りで、左右に渡り注連縄が飾られています。









上には、鮮やかなコバルトブルーに彩色された龍、
そして左右の軒にも、
青色に彩色された獏があり、ひと際目立っています。
















大きな絵馬も掲げられています。









裏手にまわると、
本殿の3面には、「竹林の七賢」が描かれています。








社殿の左の小さな社は、四十九膳神社と記されています。
こちらも初めて。
祀神はわかりませんでした。

ポケットパーク

唐沢山神社、露垂根神社のふたつの石鳥居

露垂根神社

朱塗りの露垂根神社社殿

龍の彫刻

象の彫刻

絵馬

竹林の七賢の彫刻

四十九膳神社

   

登山口

明るい山道

山道

神社と道路の間に山に向かう道がつけられています。






広く明るい山道です。
こちらが唐沢山への基本コースなのでしょうね。
   
権現堂尾根

5分ほど登ると、
左側が開け、唐沢山から、南西に延びる権現堂の尾根が見えます。





尾根道に近づくと右に分岐があり、
そちらは尾根を通る道のようです。そのまま進みます。

権現堂尾根

尾根への分岐

   

擬木の階段

土砂崩れで狭くなっている

擬木の階段

道が擬木の階段になり、土砂崩れで狭くなった道を通り過ぎます。
   
合流点

神社から、25分。
梅林公園からの道に合流します。

唐沢山へ南からは、
梅林公園、露垂根神社のふたつのコースがあり、
いずれも趣きがあるコースです。
ぜひ、こちらからも唐沢山に登りましょう。
梅林公園からの道との合流点
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