渡良瀬川 神戸〜大間々 - わたらせからの風 みどり近辺の山々
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渡良瀬川踏破2 神戸〜大間々 地図
渡良瀬川踏破シリーズ第2弾 草木ダム下の神戸(ごうど)から大間々までを紹介します。

今回は、クルマでわたらせ渓谷鉄道の大間々駅まで行き、鉄道に乗り継ぎ、前回のゴールである神戸駅をスタートとします。距離18km、標高差500m。歩行時間は、休憩を含めて、7:45〜13:30の5時間45分でした。(取材日:2007.11/26 月)
             >> 今回歩いた渡良瀬川の地図は、こちら。

わたらせ渓谷鉄道は、前回と同時刻の列車に大間々で7:02乗車します。従って、前回、神戸駅で列車に乗車した時刻7:43に歩きはじめます。
大間々駅は駐車が有料となったため、はねたき橋の駐車場にクルマを停めます。大間々駅からは、数人の乗客のみ。
途中の花輪駅から、前回の神戸駅で入れ違いになった中学生の集団と一緒になります。中野駅からも数人の中学生が乗車しました。
前回より、紅葉は鮮やかになっているようです。

今回も途中、わたらせ渓谷鉄道沿線の「銅(あかがね)七福神」を参拝してゆきます。
             >> 銅七福神の地図は、こちら。


2008. 3/22追加
メルマガ「わたらせからの風」では、メルマガのみの連載「かぜの独り言」を掲載しています。今回の渡良瀬川踏破シリーズ全5回の掲載内容を各々のページに採録しましたので、もう一度、各ページの「渡良瀬川」をご覧ください。
また、ぜひメルマガもご購読お願いいたします。        >> メルマガ登録は、こちら。

2009. 6/ 3追加
2009.5/30テレビ朝日ドラマ「鉄道捜査官10」では、本地域がロケ地として使われました。ロケ地となった場所に説明を追加しました。

       
【渡良瀬に生きる人々のスケッチ#2】(08.2/13発行のメルマガ掲載の「かぜの独り言」から、採録。)

前回乗車した、わたらせ渓谷鉄道の同時刻表の列車に、7:02大間々駅から乗車します。
従って、前回、神戸で乗車した時刻に下車することになり、当然、前回よりも早い時刻の出発となりました。
大間々駅からは、数人の乗客。

花輪駅から、前回にも登場した中学生のほとんどが乗車してきます。
よく観察すると、女子生徒は、みんな瓜実形の小顔です。この山村特有の傾向らしい。前回登場する郵便局員、駅の売り子の女性も同傾向。清楚で好感がもてます。
前回は、彼らと入れ替わりで管理人は乗車したのですが、今回は一緒に7:42神戸駅で降ります。
彼らの通学の後を追って、筆者も本日のコースをスタートです。

次の小中駅から、朱色の「下松島橋」という吊橋を渡り、川の左岸(東側)をゆきます。
やはり、この時間帯は、朝陽が東の山々に遮られ、日陰の中です。
道路沿いには、庚申塔やら宝篋印塔が多数存在します。昔日の街道の様子を色濃く残していました。

中野駅から、また川を渡り、右岸(西側)の花輪の街中を歩きます。このあたりは、銅街道の宿場だったこともあり、趣がある町並みです。所々に常夜灯が配され、家々の前には、季節柄(取材で歩いたのは、12月)、電飾が施されています。さらに家々の軒先には、干し柿が吊るされています。
晩秋の季節、地域のあちらこちらに柿の木があります。生活する人々の暮らしが垣間見られました。

わたらせ渓谷鉄道は、12/2(日)から、わたらせ渓谷鉄道沿線各駅イルミネーションが始まっています。
各駅には、その飾りつけもあり、手作りで、長閑な風景に出会えました。

今回の歩行で、足尾から大間々まで下ってきました。
これから渡良瀬川は、平野部へと流れ出します。国道122号、わたらせ渓谷鉄道とも別れ、土手歩きとなります。


神戸駅

東中学校に通学する生徒と一緒に下車し、
彼らの後を追うように歩き始めました。

ドラマ「鉄道捜査官10」で、駅と駅構内にあるレストラン清流がロケ地として使われました。金子昇と前田亜紀が食事していました。(2009. 6/3更新)


なお、駅前には、昔、信越線の横川〜軽井沢区間のアプト式レールで使われていたラックレールが残っています。
排水溝のふたになっていました。





国道122号に向かって、坂を登ってゆくと、
東中学校、あずま小学校と並んであります。
ちょうど、あずま小学校の通学バスが到着したところでした。
校舎は、なかなかしゃれた造りです

神戸駅

信越線のラックレール

あずま小学校
太郎神社

大黒天

太郎神社

しばらく歩くと右手のそば屋の先に神社があります。
「太郎神社」という額がかかっています。
何の「太郎」なのでしょうか?
調べたのですが、わかりませんでした。



社の賽銭箱の前には、大黒天が祀られています。
鈴を鳴らそうと、綱を手前にひくと、なんと大黒天の前掛けがまくれあがります。
そして、りっぱな男根がお目見えします。
滑稽な仕掛けに笑ってしまいました。

小中交差点〜小中駅〜下松島橋

小中の交差点から、
小中駅を右に見て、
朱い吊橋である「下松島橋」を渡ります。
吊橋ですので、歩くと揺れます。
恐い恐い。

2008.9月放映のテレビドラマ「
渡良瀬川殺人事件」で、
この橋を使っていました。(2008.9/6更新)

2009年5月のテレビドラマ「鉄道捜査官10」でも、ロケに使われました。(2009. 6/3更新)





林道のような道を抜け、田園地帯を通る広い道路を歩きます。
クルマも通らず安全です。

右手の上のほうを国道122号が通っているのが見えます。

小中駅

下松島橋

渡良瀬川

国道122号
宝篋印塔

庚申塔

五重塔

豊郷神社

金精さま

女陰杉

石塔群〜豊郷神社〜中野駅

道の脇には、元禄年間に建てられた宝篋印塔、庚申塔、文化年間に建てられた五重塔が次々と見られます。


























そして、右の小高いところに大国主命を祀った「豊郷神社」(とよごう)。







神社の裏手に「金精さま」、神社手前の「女陰杉」の大木があります。

先の太郎神社を始めとし、昔の人のおおらかな暮らしを垣間見ることができます。

中野駅

まだ、このあたりも朝陽が当たらず日陰の中ですが、NTTの大きなパラボラアンテナが2基。
思いもかけない場所にあり、不思議な感じでした。













渡良瀬川を渡ると
中野(なかの)駅です。
ここで一休みして、花輪の街中へ入ってゆきます。

パラボラアンテナ

渡良瀬川の流れ

中野駅
渡良瀬川

花輪の町並み

石原和三郎の生誕地

花輪の常夜灯

祥禅寺

布袋尊

花輪〜祥禅寺(銅七福神。布袋尊)

花輪は、昔の銅街道の宿場だったところです。


わたらせ渓谷鉄道の踏切をわたり、街の中に入ると、すぐ石原和三郎の生誕地があります。

花輪で生まれた彼は、群馬県尋常師範学校(現群馬大学教育学部)卒業後、花輪小へ教員として勤務し、校長になりました。
そして、「うさぎとかめ」、「はなさかじじい」、「金太郎」など数々の童謡を生み、作詞家としても多大な功績を残し、童謡の父と呼ばれます。
















街角には、常夜灯が配されており、銅街道の昔日の面影を演出しています。







線路の上に銅七福神 布袋尊の「祥禅寺」(しょうぜんじ)が見えてきました。







布袋尊が祀られています。
寺には、無縁塔や金仏があります。

花輪駅

花輪(はなわ)駅も電飾で飾られています。






構内の右手に
常夜灯と小さな水車。
左手は石彫刻の小さな公園です。







またホームには、「うさぎとかめ」の像が置かれています。

ちなみに前回の草木湖を歩いていたとき、正午にお昼の合図として、
同歌のメロディが流れていました。

花輪駅

常夜灯と水車

うさぎとかめの像

石彫刻公園
今泉嘉一郎生家

銅蔵

軒下に吊るされた干し柿

今泉嘉一郎生家〜銅蔵

街の西には、今泉嘉一郎の生家が残されています。
彼は、東京帝国大学工科大学(現東京大学工学部)に進み、八幡製鉄所に入所。
明治45年に日本鋼管株式会社(現JFEグループ)を創立した人です。
りっぱな屋敷でした。

銅街道のあちらこちらに「銅蔵」と呼ばれる蔵が見られます。
とくにこの蔵は、「御用銅蔵」と呼ばれ、一際優美な蔵です。

足尾で採れた銅は、街道を人馬で運ばれ、この地域の銅問屋の銅蔵に貯蔵され、さらには利根川を舟で江戸まで運ばれていたのです。




あちらこちらに柿の木が見られ、家の軒先には干し柿が吊るされています。

善雄寺

通りの右手に大きな宝篋印塔があります。
「善雄寺」(ゆうぜんじ)の参道です。
ここには、芭蕉の句碑があります。
当然芭蕉が、ここを訪れたわけではなく、彼を慕う人の建立です。
全国各地には、このように建立された芭蕉句碑がたくさんあります。

「このあたり 目にみゆるもの 皆涼し」(松尾芭蕉)











ここから街を離れ、土手沿いを水沼駅に向かいます。
河原では、採石をしているのでしょうか、重機が動いており、
川幅も広く、緩やかな流れの渡良瀬川です。

芭蕉句碑

芭蕉の句「このあたり・・・」

渡良瀬川の河原
小中の踏み切り

鉄路越しの足尾の山々

わたらせ渓谷鉄道

小中踏切

小中(こなか)の踏切を渡り
上のほうを走る国道122号へ向かいます。





いままで歩いてきた足尾の山々を遠望できます。









道の隣りを渓谷鉄道が通っています。
堰堤を過ぎ、国道122号へでます。

荒神山〜常鑑寺(銅街道七福神 寿老人)

水沼駅の東にある荒神山への交差点を過ぎると、
まもなく水沼の交差点です。

荒神山は、水沼駅から歩いても充分の距離にあり、赤城山の展望台とも呼ばれる山です。



水沼交差点から右に登ってゆき、
常鑑寺を目指します。

ちょっと坂道が続きます。
平地歩きをしてきた足に急に登りは、きつい。
山登りのペースでは、ないからでしょうか。



「常鑑寺」(じょうかんじ)は、銅街道 七福神の「寿老人」が祀られています。
右手の鐘楼横のもみじが綺麗でした。

荒神山

水沼交差点

常鑑寺 寿老人

鐘楼ともみじ

くろほね大橋

水沼駅

温泉センター

水沼駅

くろほね大橋が見えてくると、
駅の温泉で有名な水沼駅はもうすぐ。
きょうは人影もありません。


2008.9月放映のテレビドラマ「渡良瀬川殺人事件」で、
水沼駅は登場しました。(2008.9/6更新)

下田沢交差点〜黒保根トンネル

駅を過ぎると下田沢交差点。
ここから西にゆくと、花見ヶ森森林公園、利平茶屋森林公園等があります。
赤城山への登山ルートもあります。



黒保根トンネルです。








トンネル内を歩いても100mくらいなので、行けなくないのですが、左に旧道が見えます。
やはり、そちらを選びます。

抜けられると思いきや、藪に阻まれます。





その先は、旧い橋が架かっています。
右の崖の上に国道の気配。
なんとか突っ切ろうと藪に入り込みますが、にっちもさっちもいかず、崖から川へ落ちてしまってはと思い、敗退。

トンネルを歩いて抜け、橋を渡ると左手に旧道への道が覗きます。
そして旧い橋も見えます。
 眼下に渓谷鉄道の線路が見えます。

下田沢交差点

黒保根トンネル

旧道

旧橋

わたらせ渓谷鉄道
元宿駅へ降りる階段

元宿駅

元宿駅

国道に元宿(もとじゅく)駅入り口の案内があり、
階段で駅のホームに下ります。





ホームも電飾で飾られ、川のせせらぎを聞きながら、川の流れを望むことができます。
もしかすると、結構贅沢なひとときかもしれません。

上神梅駅

国道に戻り、
次は上神梅(かみかんばい)駅が目標です。

このあたり、登り坂が眼の前に現れ、うんざりといった道です。


左の川向こうの山の中腹に貴船神社の社が見えてきました。









左国道から反れたところに上神梅駅はあります。
木造の駅舎、木造のベンチ、木造の改札口・・・
タイムスリップしたような感覚です。
貴重な建物です。
ぜひ末代まで残してゆきたいものです。

駅舎の中は、ポスターも観光案内もなく、殺風景です。
ただ訪問者向けのノートがありましたので、今回の渡良瀬川踏破の記録として、管理人が訪れたことと本ホームページの宣伝を記させていただきました。

国道122号の登り坂

貴船神社

上神梅駅

古い改札
貴船橋

渡良瀬川

三筋の飛行機雲

福島大橋

貴船橋〜福島大橋

ここから大間々までの間の国道は、山道でカーブも多く、
クルマの往来もあるので、歩くのがたいへんそうでしたので、国道を離れ、まっすぐ「福岡大橋」、大間々を目指します。














林道のような部分もありますが、平坦な道を歩きます。
小春日和の昼下がり、青い空には、飛行機雲が三筋一緒に見られました。






福岡大橋で国道に合流するのですが、右の川沿いの道を「はねたき橋」まで戻ります。
 このあたりの渡良瀬川は、まだ「高津戸峡」の渓谷の様相はありません。
ダムの下流が渓谷美を呈しているようです。

はねたき橋駐車場

国道を歩き、
高津戸峡入り口交差点を左折し、駐車場に戻ります。





高津戸峡は、別に紹介していますので、そちらをご覧ください。

また、銅七福神巡りは、高津戸橋を渡った左手にある「神明宮」(しんめいぐう)の弁財天を訪れて、満願です。バンザイ。

  >> 渡良瀬川 大間々〜足利へ続く。

高津戸峡

はねたき橋

神明宮

神明宮 弁財天
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