日光例幣使街道 金崎〜文挟 - わたらせからの風 近隣の山々
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日光例幣使街道 その6 金崎〜文挟 地図へ

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日光例幣使街道を歩く!シリーズ第6回は、金崎宿から文挟(ふばさみ)宿までをご紹介します。(取材日:2009.3/10 火)
歩行距離 21.0km。歩行時間 7時間(休憩含む)。

足利の自宅から、クルマで国道293号を走り、金崎の桜堤(思川畔)まで行き、クルマを停め、小倉橋から歩き始めました。
天気予報では晴れですが、まだ曇っています。

磯山神社のアジサイ追加(2015.6/15)。



金崎桜堤

有名な金崎桜堤ですが、桜の開花まで、あと半月か(きょうは3月10日)。
まだ河原に駐車しているクルマは、1台もありません。
さあ、8時スタートです。

金崎桜堤
小倉橋

雪を冠った男体山

小倉橋、男体山

思川の土手にあがり、小倉橋を渡ります。






橋から、北に雪を冠った男体山、大真子山、女峰山が見えました。
結構、荒々しい姿です。冬の山は美しい!

国道をショートカットするように土手を行きますが、すぐに国道に合流です。

鹿沼案内板

数分で鹿沼市に入りました。
鹿沼の街の案内板が建っています。

鹿沼案内板
磐裂根裂神社

十九夜塔

磐裂根裂神社

案内板の先に「磐裂根裂神社」です。
いったい何と読むのでしょう。
調べると「いわさくねさくじんじゃ」でした。そのままですね。
謂れは、古事記のころで天照大神の化生を祀ったとのこと。

地域によって、神社の種類が異なり、傾向があることがわかりました。

そばに十九夜塔があります。
このあたりは、二十三夜塔でなく、ほとんど十九夜塔です。
九のつく日(九日、十九日、二十九日)に女たちが集まり、お産が軽く済むように祈願しました。
二十三夜塔は、二十三夜に行う月待ちの信仰です。

木工の街

鹿沼は、木工の町です。
桐箪笥と大書された店も現われてきました。

木工の街 鹿沼

磯山神社

弁柄の本殿

磯山神社 社殿前の茅の輪

磯山神社参道のアジサイ

磯山神社

通りの右手の神社の石柱に導かれて、「磯山神社」を見に行きます。結構、距離がありました。

「磯山神社」は、県の有形指定文化財となっています。
寛文2年(1662)の建造の三間社流造の弁柄塗りです。

6月になると、長い参道がアジサイで埋まり、アジサイまつりが開催されます (2015.6/15追加)。New

そばに、根元が一緒の、大きな2本の杉があります。
夫婦杉を呼ばれます。

                 夫婦杉

安産登美地蔵尊

磯町の交差点に地蔵堂があり、「安産登美地蔵尊」と書かれています。
このコースでは、地蔵にいろいろな名称がつけられています。
安産登美地蔵尊
東北自動車道 東北自動車道

例によって(?)、東北自動車道の下をくぐります。
何度くぐったでしょうか??
追分

東北自動車道から10分ほどで楡木宿にはいり、追分です。
右から、日光西街道(壬生通り)が合流します。
ここが例幣使街道の終着点です。
しかし、一般的には今市、日光まで例幣使街道と呼ばれていますが・・・


追分の石柱が逆Y字路の交差点の真ん中に建っています。









よく見ると、その後ろに建っている大谷石造りの蔵が見事です。

このあたりは、すぐ傍で採掘されているために、家の塀には、ほとんど大谷石を使っています。
振り返った見た追分

追分の石柱

大谷石造りの蔵
楡木宿 楡木宿

楡木交差点のあたりが楡木宿の中心だったのでしょうか、クルマの通行も多いようです。

右に曲がると、「栃木免許センター」です。
免許の更新や再交付でお世話になったひとも多いのでは。
ここを訪れれば、日曜でも交付してもらえます。
成就院シダレアカシデ

「成就院」という寺の境内に
県指定天然記念物「シダレアカシデ」があります。
柳のように枝垂れているのですが、茶色く枯れているようなようすでした。
成就院のシダレアカシデ
十九夜塔と男体山 畑の中の十九塔

ビニールハウスの立ち並ぶ中に、天蓋のある立派な十九夜塔が2基建っており、しばし休憩です。ここまで1時間半。

やはり十九夜塔のかなたに男体山。
奈佐原文楽倉庫

奈佐原宿の街中に、この地で行われる奈佐原文楽の人形倉庫があります。
石造の蔵つくりです。
「奈佐原文楽」は、県指定の無形文化財となっている3人遣いの文楽だそうです。
奈佐原文楽倉庫
奈佐原神社

村井宝龍地蔵尊
奈佐原神社、村井宝龍地蔵尊

奈佐原神社、村井宝龍地蔵尊を見て、歩いてゆきます。
鹿沼宿

1時間ほどで鹿沼のまちなかです。

通りの右に、「彫刻屋台蔵」とかかれた倉庫があります。

鹿沼の今宮神社の祭礼は、「彫刻屋台」と呼ばれる山車が登場します。
この屋台は、各町内が持っており、おのおの車庫があります。
ちなみに、この祭礼は、国指定の重要無形文化財です。
彫刻屋台蔵
鳥居跡の二荒山神社

鳥居跡の裏側の小公園
鳥居跡(とりいど)

通りが旧道と新道にY字路で分かれる場所が「鳥居跡」と呼ばれ、鎌倉時代に源頼朝が日光の遠鳥居を建てたといわれています。





二荒山神社が祀られており、ベンチがあったので、道路の真ん中で休憩です。
鹿沼市街

鹿沼の市街地も、広い道路、広い歩道、そして電柱の地中化で整備されています。

右手に東武日光線の新鹿沼駅を見て、通り過ぎます。
東武日光線 新鹿沼駅
仲町屋台公園

仲町屋台の彫刻

仲町屋台の側面
仲町屋台公園

仲町の屋台の車庫は公園となっており、無料で彫刻屋台を見ることができます。





ガラス張りの窓から、彫刻屋台を拝見します。
さすが、木工のまち鹿沼と思わせる精細な彫刻が山車の屋根等に施されています。
掬翠園(きくすいえん)

鹿沼三名園と呼ばれるうちのひとつで地元の麻商が建てたとのこと。
観濤居、慶雲郷といった茶室風の建物と庭園があります。













また庭園に「奥の細道」の往路立ち寄った松尾芭蕉の句碑が建っています。

入りあひの かねもきこへす はるのくれ 風羅坊」

風羅坊は、芭蕉の別号。
掬翠園 観濤居

掬翠園 慶雲郷

芭蕉の句碑
屋台のまち中央公園 屋台のまち中央公園

通りの右手に入っていったところに「屋台のまち中央公園」があり、白塗りの車庫が3つ並んでいます。

そばに観光案内所があり、覗いたら、お茶をだしてくれました。

この近くの銀座通りで妻夫木聡と壇れいがロケを行ったのが、映画「
感染列島」であることが貼られているポスターでわかりました。
星宮神社、千手山公園入口

通りにある「星宮神社」で左折し、千手山公園へ寄り道です。
ちょっと距離がありますが・・・
有名なロケ地が待っています。
星宮神社

千手山公園ゲート
千手院への旧い石段

千手院観音堂

千手山公園
千手山公園

千手観音菩薩のある「千手院」の旧い石段を上ります。









到着したところが、千手観音堂。








さらに、その先は公園になっており、観覧車、ミニトレインといった4つほどの遊具が50円で乗ることができます。

お天気に恵まれてはいましたが、客はほとんどなく、遊具も動いていません。
「恋空」ロケ地

この高台にある公園の観覧車とそばにある花壇が映画、テレビドラマ両方の「
恋空」でロケに使われた場所です。
そばのあずまやには、ロケ地であることを示す看板が付けられています。












また花壇には、映画同様に手袋が置かれています。

テレビドラマは、桐生を中心にロケを行っていたのですから、桐生が岡公園の観覧車を使えばよかったのに、と思うのですが、花壇がなかったでしょうか・・・

筆者は、そんな風景のそばのベンチで昼食です。ちょうど12時です。
観覧車に乗車する親子が現われ、観覧車もやっと動き出しました。
「恋空」ロケ地の看板

ロケの行われた観覧車と花壇

花壇に置かれている手袋
塩なめ延命地蔵 塩なめ延命地蔵

さてさて、寄り道から、コースに戻り、
「塩なめ延命地蔵」に寄ります。塩があげられています。
その塩を身体の悪いところにあてると病が治るのだそうです。
御成橋

江戸時代将軍が日光社参で黒川を渡るときに造られたのが、名前の由来です。
管理人も渡ってゆきます。




ここからも男体山がよく見えます。
御成橋

御成橋から男体山
下野不動尊

境内から鹿沼市街。右の上方に観覧車
下野不動尊

橋を渡ったそばに急な石段があり、上には「下野不動尊」です。

上りきった境内から、鹿沼の市街が見渡せます。
また先ほど歩いてきた千手山公園の観覧車も遠くに見えます。
杉並木登場

日光まで18kmの標識、そして杉並木も遂に登場してきました。






車道の脇に、きちんと歩道が土手のように造られています。

このあたりから、杉の木の中、花粉の中を延々2時間弱、歩くことになります。グシュグシュ・・・
日光まで18km

杉並木の遊歩道
古賀志山 古賀志山

右手に見える、ゴツゴツした山が古賀志山です。
かつて登ったことがあります。
並木寄進碑

松平正綱が並木を寄進したことを示す石碑です。
ここから、日光の神領です。

寄進碑は、この日光西街道のほか、日光街道(今市市山口)、会津西街道(今市市大栗)、例幣使街道(今市市小倉)にあるそうです。
例幣使街道は分かりませんでした。
並木寄進碑
振り返って見た追分の石碑 文挟宿

文挟宿の追分に到着です。
ようやく、ここまで到着したという達成感がありました。
ここまで6回の歩きでしたので・・・
二荒山神社

街道沿い、二荒山神社が建っています。
このあたりは、すべて二荒山神社でしょうか・・・
二荒山神社
東武日光線 下小代駅 下小代駅

街道から、西に折れ、今回のゴール東武日光線の下小代駅に向かいます。
無人駅で、近くの理容店で切符を購入します。

3時頃に駅に到着し、風が吹き出したホームで30分待ち、あっという間の20分ほどでスタートの金崎へ戻ってしまいました。

お天気にも恵まれ、後半風がでてきましたが、なかなか面白く歩くことができました。
7時間の長丁場でしたが、終始軽快な歩行でした。

 >> 日光例幣使街道 その7 文挟〜日光へ続く。
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