不動大滝 - わたらせからの風 みどり近辺の山々
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不動大滝 地図へ

赤城山南麓滝巡りマップ
>> 図をクリックすると拡大表示します。
赤城山の広い裾野、その南麓には、いくつかの滝があります。
それらの滝を巡って歩きます。

まずは、もっとも落差(32m)があり、最大の不動大滝です。
標高 820m(取材日:2010.8/24 火)

以前、十年ほど前に、忠治温泉から、歩いたことがあります。
そのときの印象は、暗い山道だったということです。
ただ記憶に誤りがあったりしますが・・・・

とくに途中にある滝沢不動尊は、崖下に造られているということもあり、ヒンヤリした空気の中、誰もなく、しんと静まり返っているのですが、
何か気配を感じる、という不気味さがあり、
あまり、楽しい印象では、ありませんでした。

今回は、忠治温泉からではなく、前不動から歩きます。
赤城南面道路の中之沢野球場の西の道で北へ向かい、
前不動の駐車場を目指します。
なかなか狭い林道で、いかにも山に分け入るといった趣きです。
駐車場は、10台くらい停められるでしょうか。
当然、まだ一台もありません。


前不動登山口

道路右手が駐車場、左手が登山口です。
案内板が立っていて、
こんな山中にしては、華やかな景色です。

案内板には、
「滝沢の不動滝」という名称で説明されています。
それによると、
小沼から流れ出す粕川の上流に位置し、落差32m、
修行も行われる、と記されています。

傍には、「滝めぐりマップ」という案内板も。



        赤城山南麓滝巡りマップ

前不動駐車場

滝沢の不動大滝説明

不動大滝登山口
前不動の分かれ道

前不動の祠

前不動

前不動

整備された山道を10分も歩くと、
前不動の案内板が立っており、
それに従い、左のわき道を一分も歩くと、
小さな祠が建っています。



前不動です。









祠の正面に回りこみ、内部を覗き込むと、
不動尊の石像が安置されています。
今回の山歩きの安全を祈って・・・
普段は、そんなに信心することは、
ないのですが、以前訪れたときの印象があり、
祈願してしまいました。

延命猿水

コースに戻り、2、3分で、道の脇に祠があります。
そして、その中には彩色された猿の像があり、
その差し出す両手から山水が滴り落ちています。
延命猿水と呼ばれます。水を一口含んでみました。

延命猿水
木の階段

不動尊まで10分

階段の山道

ここからは、木の階段を登ってゆきます。






それもほんの一時。「不動尊まで10分」の道標。

忠治の見張り岩

左から岩がせり出した忠治の見張り岩を過ぎ、
木道を歩いてゆきます。

忠治の見張り岩
瀧み所

瀧み所

カーブする山道の踊り場に、
ベンチと写真撮影用の国定忠治の絵看板が・・・
それは、観光地などによくある、絵看板です。
丸くくり抜いた顔をだすところがあり、
被撮影者が顔をだして写真撮影してもらう、あの看板です。
以前訪れたときは、
確か「忠治の岩屋」のところにあったように思います。
なんと不釣合いな風景。

ここは、瀧み所と案内に記されているのですが、
緑が生い茂っており、不動大滝は望めません。
冬枯れのころならば、見えるのでしょうか。

恵の滝

右の大きな黒い岩場の中央から水が流れ落ちた跡が残っています。
恵の滝です。



恵の滝
眼の前に不動尊

滝沢不動尊山門

山門をくぐる

不動尊本堂

石仏群

赤城稲荷大神

滝沢不動尊

数分で建物の屋根が見えてきたら、滝沢不動尊に到着です。






二階建の門があり、門前には、古びた石仏が並んでいます。
その前に石段があり、下っているのですが、
いまは通行止めとなっています。
忠治温泉から登ったときには、ここから入ってきたのでしょうか。






門の真ん中をくぐってゆくと、
眼前の岩の崖の下に納まるように本堂があります。
左手に石灯篭、右手に水屋。本堂の手前に朱い鳥居と大きな岩。
額には「赤城稲荷大神」と書かれています。














本堂の周りの岩場にも石仏が並んで建てられています。

案内板の不動尊の由来によると、
応永13年(1406)に邑楽郡の豪族が不動尊を奉納したのですが、片手、両足がもぎとられているということです。
そのもぎとられた右腕は、上杉謙信がもっていたというような話が記されています。

門の二階は、宿坊にでもなっていたのでしょうか。
裏から見ると、旅籠のような趣きです。

山道を歩いていって神社仏閣があると、人の気配を感じられ、それに勇気づけられるのですが、ここは人の気配というより、霊気を感じてしまい、あまり長居したいと思えない場所です。

不動大滝への道

不動大滝へは、門の左手を沢に向かって下ってゆきます。







河原に下った後は、沢の左右につけられた道を歩いてゆきます。
当然足場が濡れていたりしますので、気をつけて。







実は、このあたりの沢を横切るような林道の計画があるようです。
スカイボルトラインから、おおさる山乃家へ抜けるらしい。

山門の左から、河原へ



沢づたいに進む
忠治の岩屋へ

忠治の岩屋入り口

岩屋内

忠治の岩屋

15分ほどで、忠治の岩屋の案内のある場所へ着きます。






そばの階段を登ってゆくと、
手すりに岩の中に導かれる岩場です。

国定忠治が追っ手から逃れ、隠れ住んだ赤城山中、その岩場です。

手すりに従って、岩の中(下)へと降りてゆきます。
一歩二歩と階段を下ってゆくに従って、
温度の下がってゆくのがわかります。

降りつくと、そこは真っ暗でした。
本来ならば、センサーがついており、
人を感知して、電灯がつくようになっているものと思われます。
しかし、動作しませんので、真っ暗でした。
試しに写真を撮ってみたところ、何か説明板が写りましたが、
判読できません。

不動大滝

コースに戻ると、すぐ不動大滝が見えてきます。
落差32mの不動大滝は、なかなか雄大な景色です。
流れ落ちる水が霧となって
周りに立ち込めています。
滝つぼも指呼の距離ですので、
足を踏み入れることもできそうです。




対岸には、大きな岩の上に小さな祠が建っています。
ここで滝に打たれる修行をするのでしょう。
そういえば、以前訪れたときは、
滝の左右の岸から、白い注連縄が張られていました。






帰路は、同じ道を戻ります。
今回の前不動からのコースは、きちんと整備されており、
比較的容易に不動大滝を訪れることができるコースです。
暑い夏には、最適かもしれません。

不動大滝が見えてくる

対岸の祠

不動大滝
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