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2011. 1/20 緋牡丹博徒 お命戴きます(第7作)
1971年。監督 加藤泰。脚本 大和久守正、鈴木則文。出演 藤純子、鶴田浩二、待田京介
 
負けるとわかっていても・・・ 男というものは、負けるとわかっていても、
 やらなきゃならないときがある
 
緋牡丹博徒 お命戴きます
緋牡丹博徒
お命戴きます

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緋牡丹博徒 お命戴きます
プレビュー


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加藤泰監督の「緋牡丹博徒」シリーズ3作目です。従来の作品を超えた、円熟の映像美が楽しめる魅力の一作です。

上州伊香保のやくざ結城菊太郎(鶴田浩二)が亡き妻の残した一人息子三郎に語りかけるセリフです。

ビジネスでもっとも重要なことは、50%超で勝てると判断したときしか勝負しないことです。これは、孫子の兵法(経営戦略ワンポイントで詳しく解説しています)が説いていることと同じです。自社の強み弱みを知って戦う。そうすると、負けるとわかっている相手とは、真正面からは戦うことをすることはしません。

しかし、しかし、です・・・。人生においては、義理、人情のために、云い換えると生きる美学のために、負けるとわかっていても立ち向かってゆかなければならない人間であることも大切です。
何でもかんでも損得勘定だけで生きていては、うまくゆかなかったときに後悔することになります。義のために生きれば、負けたとしても充実した人生が送れます。


幕末の時代、徳川家に縁のある会津の松平容保が義のために徳川のために、尊皇攘夷で無法地帯となりつつある京都の警護にあたる京都守護職の役目を引き受け、官軍相手に藩の命運を賭けて戦った姿は美しい。

本作は、加藤泰の様式美、映像美の極地です。
従来のヤクザ映画にない洗練された映像で、われらがお竜さんの立ち振舞い、完全と悪に立ち向かってゆく姿が際立っています。

任侠の映画の時代も末期となる本作での鶴田浩二は、親分役で見せ場もなく、いまひとつ精細に欠けているのが、残念です。

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