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2011.10/ 1 新仁義なき戦い 謀殺
2002年。監督 橋本一。脚本 成島出、我妻正義。出演 高橋克典、渡辺謙、小林稔侍、夏木マリ。
 
喧嘩のプロ 喧嘩のプロは、勝ち目のない喧嘩は、せぇもんじゃ
 
新仁義なき戦い 謀殺
新仁義なき戦い
謀殺

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新仁義なき戦い 謀殺
プレビュー
 
かつての「仁義なき戦い」の山守親分を彷彿とさせる尾田組親分(小林稔侍)が放つセリフです。
勝つ見こみのある喧嘩のみ手を出すというのは、孫子の兵法に則った必勝戦略です。いまさらですが、セリフとして登場したので、掲載しました。

詳細は、経営戦略ワンポイントで詳しく解説しています。

尾田組若頭の武闘派の藤巻(渡辺謙)、弟分の経済やくざの矢萩(高橋克典)の兄弟分の関係が彼らをとりまくやくざたちの思惑で崩れてゆき、ついに彼の弟分に矢萩は殺されてしまいます。
ふたりの親分が小林稔侍です。過去のシリーズでは、チンピラでしたが、ついに親分で登場です。

本作に先立つ「
新・仁義なき戦い」(2000年。監督 坂本順治。出演 豊川悦司、布袋寅泰)では、あの有名なテーマ音楽を、出演もしている布袋寅泰がロック風にアレンジ、本作でも東京スカパラダイスオーケストラがノリノリのアレンジで流れます。
やはり、あのテーマが流れるとゾクゾクします。そんな気分になるのは管理人だけでしょうか。

本作は、「
仁義なき戦い」のタイトルを冠していますが、第1作の公開から、約30年経っており、第1作では、戦後闇市から経済復興の時代のやくざを描いていましたが、本作では、豊かな時代になり、バブルを経験した、いうならば目標の不在の時代が舞台になります。

タイトルロールでのナレーションが、そんな時代を説明しています。

「暴力が暴力を制する時代は、暴対法の施行以降、徐々に終わりを迎え、
 政治と金が暴力より、力をもつ時代に突入していこうとしていた。
 それは、男たちの生きざまを大きく変えていった」


そんな時代でもやくざは、権力であることを信じるイケイケの藤巻は云います。

「極道は、力です。ゼニ、ゼニの時代になっても、最後は力ですね」

いまの時代に”仁義”、”義理”、”人情”といった言葉は、死語になってしまっているかもしれません。
しかし、そんな混迷の時代だからこそ、人とのつながりを謳う言葉に魂を吹きこみ、それを信念として生きてゆくことが重要なのではないでしょうか。

藤巻の嫁さん役の夏木マリが繰り返して云います。

「人間は、おっとうしい生き物やで」

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