岡登用水 - わたらせからの風 みどり近辺の山々
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岡登用水(おかのぼりようすい)は、江戸時代初期にこの地を治めていた幕府の代官である岡上景能(おかのぼりかげよし)により開削されました。
銅街道の宿場であった本町宿(太田市大原町)の宿用水と笠懸の土地を開発する目的で、渡良瀬川の大間々から水をひこうとしました(渡良瀬川からの取水口は、みどり「高津戸峡~要害山」で紹介)。
しかし、景能の死後、工事は中断し、江戸末期から明治にかけて完成しました。
現在は、その一部が緑道として整備され、公園化されていますが、その殆どは暗渠となっています。
三俣分水から鹿の川沼へ向かう鹿分水は、稲荷山までを「岩宿遺跡近辺の山々」以前紹介しています。
岡登用水(取材日:2012. 4/ 4 水)

今回の山歩きには、Webタイムズ笠懸を参考にさせていただきました。
                 >> Webタイムズ笠懸は、こちらから。

岩宿ドーム駐車場と桐生ボート駐車場にクルマを置いて、三俣分水から歩き出します。


三俣分水

この日は、前日に急速に発達した低気圧が通過した後で、
まだまだ強風の吹く日でしたので、
散歩をしている人もおりません。
スタート地点である三俣分水にも人気はありませんでした。

三俣分水

阿左美本流方向の道

公園

小川

公園

三俣分水から西方向に阿左美本流と鹿分水に分かれます。
左側の公園となっている方向へ歩き出します。





あずまややベンチのある整備された公園の真ん中を
小川が流れておりますが、
岡登用水は、その地下を流れているようです。

池とゲートボール場

10分ほど公園内を歩いてゆくと、
池とゲートボール場があります。
池の周りに桜の木が植えられており、折から咲いていたのですが、風に舞う土埃りを被り、色がくすんでいました。



ゲートボール場の先で道路にでます。

池とゲートボール場

さらに公園

緑道

緑道

狭い緑道が続きます。狭いわずかな道を歩いてゆきます。

案内板

ここも10分ほどで道路に出ますが、手前に案内板が立ちます。






岡登用水の過去と現在の写真が並んでいます。
過去といっても昭和56年。
当時は、用水然とした姿でした。
当時、阿左美本流の幅は66cm、鹿分水の幅は37cmと決められていた、とのことですので、たいへん狭い用水です。

岡登用水案内板

昭和56年の岡登用水

   
暗渠 暗渠

道路を超えると、緑道でなく、コンクリートの蓋のある暗渠となっています。その上をたどってゆけそうです。

さらに暗渠

10分ほどでフェンスのある道路、県道344号線に出ます。






道路の先も暗渠が人家と畑の中を縫っています。

道路へ

用水は道路を越える

さらに暗渠

畑の中を進む

畑の中を進む

一面の畑の中を岡登用水の暗渠が続きます。






畑には、かき菜が植えられているのですが、
今年の寒い冬の天候のせいで葉が小さい。




JR両毛線

畑の先は、一段高い土手になっています。JR両毛線の線路です。
用水は、その下をくぐります。





金網で塞がれた用水の先を覗いてみると、
土手の向こうの光が見えます。
ここは、土手を乗り越えます。

かなたにJR両毛線

線路の土手をくぐる

土手の下に水門

水門

土手の下には、水門があり、さらに暗渠が続きます。
こういった水門から、周りの田畑に水を供給していたのでしょうね。

貯水池と五輪塔

暗渠の周りの風景が畑から人家に変わると、
半径5mくらいの丸い貯水池があり、
その隣りの小屋の中に五輪塔が3基ありました。
地元では、文殊様と呼ばれているそうです。
しかし、地蔵菩薩ではなく、供養塔だと思うのですが・・・

さらに暗渠が

貯水池と五輪塔

広い道路へ

広い道路へ

ここから、広い道路にでるのですが、
暗渠のコンクリートもなくなり、
どこをどう通っているのか、わからなくなります。

水門

先に水門が見えますので、その方向に向かいます。
そこだけ用水であることがわかるのですが、
あとは道路の下で存在がわかりません。

水門

桐生ボートと吾妻山

浅海八幡宮のある小山

阿左美沼の取水口

阿左美沼

しかし、もう阿左美沼です。
風で波立つ沼の対岸に桐生競艇の建物、その左後ろに吾妻山





歩く前方に、本日のゴールの浅海八幡宮の小山が見えます。









柳の植えてある、沼の西の縁を歩いてゆくと、
用水の阿左美沼への流入口、
そしてその先へと続く分水口があります。

浅海八幡宮へ

分水口から戻り、
浅海八幡宮のある小山に向かう朱塗りの橋を渡ります。
浅海は、「あざみ」と読みます。地名の阿左美と同じです。




この八幡宮は、新田氏ゆかりの神社のようです。

強風の吹くすさぶ中の散歩でした。
本来なら春のポカポカ陽気のなか、歩きたかった・・・
土埃り舞うなかを歩いたので、
シャツの襟は真っ黒になってしまいました。
お散歩というには、暗渠の上を歩くので、一般的にはお薦めではありません。

朱塗りの橋

浅海八幡宮の鳥居

浅海八幡宮社殿

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