飛駒を歩く2 - わたらせからの風 近隣の山々
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飛駒を歩く2 須花坂〜根古屋森林公園 地図

マップ飛駒2

佐野市の旧田沼町は、北へ連なる山間に、古えの風情をのこしています。平家物語に登場する名馬「生食(いけづき)」、「磨墨(するすみ)」の産地と伝わるように、かつては馬の産地であり、競馬場などもありました。そして紙漉きも行われていました。

筆者も高校時代に部活動で、夏の真っ盛りに未舗装の須花峠を、現在の大正トンネルを通り、飛駒に入り、飛駒小学校に合宿し、この地域を自転車で巡り、馬について調べたことがあります。あれから40年。久しぶりに歩きます。といってもあまり当時の記憶はないのですが・・・

今回のウォークでは、田沼庁舎のそば 愛宕山の下にある総合運動場から根古屋森林公園までを歩きます。第2回は、須花坂から根古屋森林公園まで。

距離 7.2km、所要時間 2時間
(取材日:2014. 1/17 金)

自宅の足利から須花峠を越え、今回のゴールとなる根古屋森林公園に自転車をデポし、スタート地点の須花坂までクルマで戻ります。

  飛駒を歩く1 田沼総合運動場〜須花坂 飛駒を歩く2 須花坂〜根古屋森林公園 閑馬を歩く 梅園を歩く


須花坂

前回、自転車をデポした路肩にクルマを置き、
足利への分岐を示す旧い道標のある地点からスタートです。

須花坂の道標

安養寺入り口の石柱

地蔵

安養寺

宝篋印塔

宝篋印塔

安養寺

数分で右に延びる道の脇に安養寺の石柱が見えてきます。






さらに右折するとすぐ、
赤い頭巾を被った、大きな地蔵様がありました。
永い年月を経た地蔵は、
一面の冬枯れの田畑を背景に寒々しい風景です。






新しく造成された墓地に、新しい本堂が建っています。
しかし、無住の寺です。








一段高くなった本堂の右手に、
慶永4年建立という栃木県で2番目に古い宝篋印塔があります。
残念まがら、頭部が無くなっています。
山陰となって暗く寒い。






境内の左手にも宝篋印塔等が散在しています。
こちらは、日向で明るい。

最大の庚申塔

県道に戻ると、
バス待合所の建物の隣りに巨大な石が見えてきます。
庚申塔です。
いままで見た中で最も大きい!



人間の身長を超え、バス待合所と同じくらいの高さ。
隣に立つのが筆者ですので、その大きさがわかります

庚申塔、バス待合所、宇都宮神社

人間との比較

宇都宮神社参道と鳥居

神楽殿

社殿

社殿の彫刻

宇都宮神社

巨大庚申塔のすぐ先の木立に囲まれた場所には、
宇都宮神社があります。
参道に立つ鳥居は、笠木が瓦葺きで反っています。
珍しい鳥居です。
佐野地域には、いくつかあります。
同じ田沼の閑馬にある示現神社・・・

木立に中の境内には、
右手に神楽殿、正面に落ち着いた朱入りの社殿。
といっても塗装は剥げかかっています。

















彫刻も立派です。こちらは、殆ど色が残っていません。

せっかくの神社なので、さっそく休憩させていただきました。

彦馬川

道は、彦馬川を左に見て、北上します。
やはり水無川です。





ゴールの根古屋森林公園にあるそば屋の根古屋亭の案内が
でています。5km先です。

彦馬川

根古屋亭 5km

飛駒村・新合村境界石柱

蚕農家の建物

スナック「するすみ」の看板

飛駒村・新合村境界

宇都宮神社から15分。
道の右側、民家の傍に、飛駒村・新合村境界の石柱が立ちます。
ようやく飛駒へと入ってゆきます。




左の田畑のかなたに、
蚕農家の特長である2階の上が飛び出した家屋が見えます。
このあたりも養蚕が行われていたのでしょうね。







そして、右手に「スナックするすみ」の赤い看板。
飛駒が産んだ名馬「するすみ」に因んでつけられたのでしょう。
飛駒以外の地域では、
つけられないし、つけてもわからない店名でしょう。

自力更生の像

境界の石柱から数分、
左の路肩に何やら不思議な石像が・・・
上半身の像で、
右手に丸い石のようなものを掲げ、左手は腰に当てている。
台座に「自力更生」、「日露戦没三十周年記念」、
「東京 喜楽園」と記されています。
はてさて何のために立てられたのでしょう。

自力更生の像

青面金剛像

小さな赤い屋根のお堂

赤屋根の小さなお堂

さらに数分、
右の田んぼの中に、赤い屋根の小さなお堂が見え、
民家の脇をくぐり、行ってみます。

途中、生垣の傍に青面金剛像が並んでいました。


冬枯れの田の中に立つ小さな赤い屋根のお堂。
絵になる風景です。

彦馬川を渡る

県道に戻り、大正橋で彦馬川を渡ります。
ここは、なんと水がある!なぜ?

彦馬川

飛駒の観光案内板

水源地浄水場

飛駒活性化センター

水源地浄水場

飛駒の集落も近づいてきました。






飛駒の観光案内板がある隣は、水源地浄水場、
その隣が飛駒活性化センター。

するすみの蹄跡

右に山がせり出した場所を通るのですが、
その場所に案内板が立っています。
「遠原の名馬するすみの蹄跡」と記されています。
案内板の裏側に山が迫っており、
岩が露出して、縦に筋がはいっています。
その部分を指しているものと思われます。

するすみの蹄跡

彦馬川沿いのあずまや

多高山

あずまや

するすみの蹄跡から10分。
彦馬川に沿って園地があり、あずまやが立っています。
駐車場があるわけでもなく、
付近の人が散歩する際に利用するだけのあずまやです。

もっとも筆者のような人間にとっては、ありがたいのですが・・・
ということで休憩です。

北には、多高山が見えてきました。

飛駒湧水の里公園

彦馬川を再び渡ると、
左の山裾に向かう道の入口に、
「飛駒湧水の里公園」の案内が。
しかし、その先は山陰で寒そうです。
といいながらも、興味津々で行ってみます。












いくつかの湧水池があり、木道が造られています。
しかし、池も木道も凍っています。
水も湧き出ているのか、よくわかりません。
一応駐車場もあります。
でも、こんな真冬には誰も訪れませんね。

ここから流れ出るのが、出川。
それが彦馬川に流入するために、
このあたりだけ彦馬川に水があるのでしょう。

彦馬川

飛駒湧水の里公園入口

湧水池と木道

大光寺入口

大光寺本堂

参道入り口の地蔵

大光寺

県道に戻り、大光寺の案内に従い、左折します。
大光寺へは、ここから紆余曲折。





結局本堂の裏手から入って行きました。
墓地の前に旧い地蔵様が立っていました。








帰路は、河川敷のような、民家もない参道を進んでみます。
参道入口の赤い前掛けをした地蔵様。
参道といっても山道のような淋しい道。
そのすぐ横が飛駒診療所。その裏側にあたります。
どうも不思議な場所にある寺でした。

飛駒の里

県道に戻ると、もう飛駒の中心集落です。
県道66号は、ここから左折し、桐生の梅田に向かいます。
根古屋森林公園へは、ここからは県道208号となります。




飛駒基幹集落センター、佐野市飛駒支社・・・等が
民家と共に立ち並びます。

県道208号分なき

飛駒基幹集落センター

 

飛駒小学校

飛駒小学校

そして懐かしの飛駒小学校が右手に見えてきます。
筆者が高校時代に部活動で飛駒の馬の研究をおこなった際に
夏休みの合宿の場所です。
その当時の校舎ではないでしょうが・・・。

当時飛駒に来て、もっとも驚いたのは、
戸板の上に乗せられた、捕獲した熊を見たこと。
そんな山里だった・・・。

根古屋森林公園へ

道は、二手に分かれます。
根古屋森林公園へ向かうので、
右に折れ、緩やかに上ってゆきます。




数分歩いて、さらに右に曲がってゆくと、
手前に駐車場や園地が拡がる根古屋森林公園。







要谷山のふもとです。
さあ、ゴールです。
誰もいない園地のベンチに腰かけ、昼食としました。

右へ

根古屋森林公園入口

根古屋森林公園、要谷山

根本山神社石段

根本山神社社殿

水鉢

根本山神社

公園の案内板のそばにデポしておいた自転車をピックアップして、
根本山神社へ。
こちらは、以前「要谷山」でも紹介したことがありますが、
この場所の北に位置する根本山の信仰の神社です。
といっても登山口でもなく、根本山までは大分距離があります。
神社の水屋の水鉢は、天保年間作。

ここから、スタート地点の須花坂に戻ります。
今回の冬のウォ−クは、一本道なので、
クルマ、歩き、自転車、と3種の交通手段を使って
同じ道を通らざるをえませんでした。
最後の自転車がラクそうで大変でした。
歩いた後に7km、10kmの距離を
自転車で走らなければならない。考えてもウンザリですね。

しかし、田沼から飛駒、庚申塔も多く、
他に例をみない神社もあった。
なんといっても人間の背を越える庚申塔は圧巻でした。

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