梅田湧水群 - わたらせからの風 桐生近辺の山々
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梅田湧水群
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夏の暑さも残る9月末、本サイトでもぜひ紹介しておきたいと思い、 桐生市梅田湧水群を訪ねてみました。
しかし、訪ねる予定の4つの湧水間の 距離が離れているので、歩くのを躊躇し、自転車利用としましたが、 延々と続く上りはきつい・・・
時間がかかっても歩きのほうが楽しめそうです。

桐生市の北に位置する根本山から梅田町を流れる桐生川の源流林は、 森林浴の森百選、水源の森百選に選ばれています。 そして湧水の宝庫でもあります。シーズン中は、狭い林道が渓流釣りのクルマでいっぱいになりますので、 夏の釣りのシーズンを外すのがお薦め。

今回は、桐生市青少年野外活動センターの駐車場にクルマを置き、 上流に位置する「石鴨の水」を自転車で訪ね、下流の湧水へと下ってゆきます。
(取材日:2011.9/30 金)


青少年野外活動センター(駐車場)

桐生市街から、梅田へと桐生川に沿って、北上してゆきます。
梅田湖、そしてトンネルを過ぎると、右手に青少年野外活動センターの案内がでています。それに従って駐車場まで上り、クルマを止め、自転車を用意し、スタートです。

広い駐車場には、桐生市教育委員会のバスが停まっており、センターを中学生が利用しているようでした。

そして、延々と続く、4kmほどでしょうか、山道を上ってゆきます。
とにかく折りたたみ自転車では、つらい道のりでした。
周りの景色を眺めながら、歩きで巡るのがお薦めです。
たぶん3時間くらいで歩けると思います。

青少年野外活動センター

石鴨天満宮

石仏群

三十六丁里程標

石鴨天満宮

道沿いに、ところどころ集落が現れますが、
石鴨が最奥の集落でしょうか。
狭い道の左側に朱い鳥居のある石鴨天満宮です。
短い石段の先に社殿が建っています。
この地を治めていた藤生紀伊の守が守護神として祀ったそうです。昔、大雨で氾濫した桐生川に流され、着いたのが、群馬大学のところにある桐生天満宮です。こちらが本家です。

その麓には石仏。






そして、「是より三十六丁」の里程標。
この北にある根本山までの道のりを示しているのでしょうか。

石鴨の水

ここにひとつめの「石鴨の水」があります。
天満宮の手前の右の東原橋を渡ります。
すぐ「石鴨の水」の道標が立っており、
先の細いやぶ道を河原に下ると、
河原の岩の間から、水が川に向かって注いでいます。



















そんなに水量は多くありません。
この水は、コーヒーに使うと絶品とのこと。

「石鴨の水」道標

やぶ道

河原

石鴨の水

石鴨道祖神

石鴨の双体道祖神

天満宮から下ってすぐの山側に天蓋で覆われた
石仏らしきものがあります。
以前「道祖神と出会う 渡良瀬川篇 その1」で紹介した石鴨の道祖神です。

砂防ダム

さらに九十九折りの道を下ってゆくと、
左側の川の中に砂防ダムが見えます。

砂防ダム


庚申塔

石仏

庚申塔

道の山沿いのところどころに庚申塔や石仏が立っています。

天狗の力くらべ

津久原の集落が現れると、橋の手前に案内が立っています。
「天狗の力くらべ」と書かれています。
日光男体山、榛名山、妙義山の天狗が根本山に遊びにきて、
根本山頂から大岩を投げ、一番遠くまで投げたものが力もち、
という競争をしました。
結果、この地の桐生川に3人の岩がなかよく落ちたという、
云い伝えが記されていました。

天狗の力くらべ

桐生川

清風園

秋海棠

清風園

さらに下ると、観光旅館「清風園」が建っています。
こんな山奥に、といった風情です。












その山麓に、
たくさんの秋海棠がピンク色の花を咲かせていました。

蛇留渕

道も、少しは広くなってきました。
また案内板が立っています。「蛇留渕と三境坊」。
三境山に住み里山に下りて田畑を荒らしていた白大蛇を、
三境坊が川に封じ込めたという云い伝えが記されています。
それで川の大岩のある辺りを蛇留渕というそうです。

蛇留渕

梅田ふるさとセンター

馬頭観音

梅田ふるさとセンター

道も広くなり、爽快に自転車で下ってゆくと、
左手に梅田ふるさとセンターがあり、
トイレもあり、農産物も直売されています。
ここまで来ると、スタート地点の青少年野外活動センターはすぐそこ。


センターの隣には、馬頭観音が建っていました。
昔の人々の信仰があちらこちらに残っている土地です。

厳島神社

道路の右手の河原の大岩の上に、
朱い鳥居と小さな社が建っています。
下りて確認すると、厳島神社でした。
いまの位置関係では、河原の中ですが、
昔は街道の脇の川沿いだったわけです。


その先には、庚申塔や石仏も並んでいました。

厳島神社

石仏群

青少年野外活動センター入り口

親水公園

閉籠里の水

閉籠里の水

そして、スタート地点の青少年野外活動センターに戻りました。





入り口に親水公園があり、
ベンチのある広場の奥から、河原へ下りると、
「閉籠里(とずろうり)の水」が川にそそいでいます。





「石鴨の水」より水量は多く、これがふたつめの湧水です。

大州の水

センターの南のトンネルを抜け、左の橋を渡り、
しばらく行くと、「大州(おおしゅう)の水」です。
こちらは「朴の木山」でも紹介しています。














ここは、水量も多く、ポリタンクで水を汲むことも可能です。
茶会の席用に汲まれる水とのことですので、緑茶に合うのでしょう。これが3つめの湧水です。







ここまでくると、川幅も広い。

トンネル

橋を渡る

大州の水

桐生川

梅田湖

梅田湖

次は、距離が離れるので、車で訪ねています。
梅田湖まで戻り、左折し梅田大橋を渡り、田沼方面に向かいます。

皆沢の水

走り始めて、最初の集落が皆沢ですが、その手前に「皆沢(かいざわ)の水」が山麓から湧き出ています。
こちらも水量は多い。ここは味に癖があり、好き嫌いが分かれるとのことです。

帰りに梅田の帯麺で有名な「梅田飯店」で帯らーめん(\630)を食べてみました。量は多いのですが、しょっぱさが後に残りました。
足利の「足利麺」の幅広麺のほうが、安くて、味も好みです。

梅田の4つの湧水を訪ねてみました。
のんびり散歩、というレベルでは、ありませんが、水を持ち帰り、飲み比べてみるのもよいでしょうか。

皆沢の水
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